平成24年6月議会清介の一般質問
私的な反訳による速報です。正確には議事録でご確認下さい。わかりにくい表現等には括弧で注を付けています。

平成24年6月13日登壇
通告内容
1.下げ止まらぬ地価の動向に、高山市はどう対処するのか(経済活動への影響とまちづく
りについて伺いたい)
 (1)経済活動への影響と財政への影響(今どんなことが問題となっているのか)
  @資産価値の減少に伴う経済活動の萎縮に問題はないか
  A金融機関の貸し出しへの対応に変化はないのか
  B主要課税客体としての固定資産税への影響をどう受け止めているのか
  C高山市に於いて負担調整率の改定効果はあるのか
  D土地利用計画や土地利用調整などでの政策は、地価対策に有効に機能するのか
 (2)今後のまちづくりへの影響と課題(どう対応していくのか)
  @持続性あるまちづくりへの望ましい税収構造と産業構造について
  A直接地価の下落に対する政策が打てないなかで、問われているのは政策調整機能で
    はないか
  B広範な政治課題としてとらえられているのか
  C何で稼ぎ、どう雇用を守るかの観点からは起業支援の充実が重要なのではないか
  D重要性を増すのは若者定住への視点からの政策展開ではないか
 (3)行政は総合力を発揮して政策を打てるのか
  @市長公約の産業活性化夢基金は骨格が固まったのか
  A参考となる池田泉州銀行の取り組みと産業振興ファンドについての考え
  B起業支援融資とファンドの関係について高山市はどうとらえているか
2.高山市の事業評価と予算編成
 (1)一次評価と二次評価について
  @時系列での調整と発表時期について
  A評価シートの今後の見直しはあるのか
  B担当課の主要施策についての予算要望と予算編成について
  C担当課におけるPDCAサイクルは機能していくか
3.山野草とその癒し効果について
 (1)公園管理と山野草
  @城山公園管理における市民からの要望(群生地の保護と草刈り時の配慮がほしい)
 (2)沿道花壇作りの取り組みとその癒し効果
  @高根地区の評価と今後の課題
  A平成19年9月議会の丸山議員への答弁があるがその後の対応について伺いたい
中田清介)
  昨日から一般質問が始まっております。6月議会、年度当初からのいろいろな出来事もまだまだ固まっていないなかで、昨日の議論の中でも大変興味深く聞かせて頂いたこともございます。八次総(高山市第八次総合計画)もう策定に向けて走り出す、こういう時期になっておりますけれども、自治法改正による総合計画の位置づけ、基本構想をどうするのか、基本計画は議決をした(要件として条例に定めた)。それにあわせて議会の方だけは基本構想に対する態度を表明しておりますが、行政の方まだその辺のところがはっきりしておらない。
  こうした中で、従来のような対応で総合計画の中の基本計画を策定されるのか、新しい視点で一歩踏み出されるのか、大変議会としては興味があるところではないかと思います。そういう中では事務事業の評価、施策評価、政策評価どこまで一歩踏み出されるのか、議会の方では注目をしてこれから見守っていきたいと思っています。
総合計画、大事な位置づけでございます。昨日も市長マニフェストの関係も議論はされておりますけれど、それはそれとして高山市の行くべき(向かうべき)方向性、現状では総合計画審議会の条例一本位置づけられておりますけれど、今後どのような方向で議会と議論を進めて行かれるのか、この点が大変注目して見守っていくべき内容の所ではないかと思っております。今回一問一答方式で少し質問をさせて頂きたいと思っております。一点目として「下げ止まらぬ地価の動向について高山市はどう対応するのか、 経済活動への影響とまちづくりについて伺いたい」と通告致しております。
  地価の動向そのものだけを捉えますと、地価変動の要因というのは多岐にわたる要因が考えられます。一地方自治体がこれにどうこうしてそれを左右できる様な問題ではないと認識していますが、 只こうした問題をひとつの指標として捉え、経年比較をすることで自分たちのまちづくりの中に何が問題となっているのか、また経済活動にどんな影響が及ぶのか、それが巡り巡って高山市の財政 にどんな影響を与え、そこから派生する問題は何なのかというようなことについて少しお話を伺っていきたいと思います。
 今回取り上げました三つの問題、年度当初としての現状を踏まえ行政のお考えを少し質しておきたいという観点でございますので、ここで深く入ってひとつひとつを取り上げることはなかなか出来ないと思いますけれども、宜しくお願いをいたしたいと思います。

  一として経済活動への影響と財政への影響、今どんなことが問題となっているのかと通告をいたしております。地価の動向をそのものをここ十数年注目してみておりますけれども、高山市(は)相対的に盆地でございますので地価は高止まりをしておるというのが通説となっております。現在(この)動向を見ましてもこの傾向は明らかに高山市の一部 と(周辺)自治体においても件著。特に美濃地方以外では(郡上地方などで)影響がそうした傾向があると思っております。経済活動への影響と財政への影響、一として資産価値の減少に伴う経済活動への萎縮は問題ないかということをお聞きをしたいと思います。宅地の動向よりもこの問題につきましては、商業地の問題を多く含んでおります。資産価値ということが基本となって経済活動の基となります。融資の条件、それらの環境が変わってきております。これは経済活動が先なのか、地価の動向が先なのかということは卵とニワトリの議論でありますので、これはどうこう言うことはございませんけれど、相対的にここ十数年の傾向を見ておりますと、だいたいターニングポイントが平成11年から12年、遅くとも13年、地価の定点観測をされておる内容を見ますと、その時点からマイナス傾向が続いております。前年対比マイナスがこれだけ続いて参りますと負担調整率の上限に張り付いております中心部の地価、どんどん下がっておりますので固定資産税もそれに連動して下がってきております。税収というようなことにつきましては後ほど伺いますけれど、それに見合った資産価値が減少することで、経済活動は萎縮していないのか、現状を少しお話をいただいて、質問を始めたいと思います。

清水商工観光部長)
 おはようございます。ただ今の、下がっている地価が経済に影響を与えているのではないか、というご質問でございますけれど、地価の下落による資産価値の減少が経済の直接的な低下の原因というふうには考えてはおりません。むしろ、経済活動の低下の結果として地価が下がってきているという局面であるというふうな見方をしております。また、バブルの頃との地価の価格の差というのは異常に高騰していた部分の是正というものも含まれておりますので、それらが要因として低下の原因として考えられております。

中田清介)
 
まあ、その点はおっしゃる通りだと思います。ただし、それが十数年連続して下がっておるということからくる波及の問題、この方が大きいのではないかと思っております。萎縮する経済活動の要因が地価の動向ばかりではないことは誰しも分かることで、それに今後はどういう観点からこれを捉えていくかという問題意識、この方が大きな問題を含んでおるのではないか、というふうに思います。

2として金融機関の貸し出しへの対応に変化はないのか。これはまあ大変今厳しい状況に貸し出しサイドが変化しておりますし、あまり締めすぎた貸し出し態度を緩めるために 政府も、制度融資への緩和措置を取られながらここまでまいっております。その動向などは高山市の制度融資の経年比較を見れば明らかでありまして、そうした面での資金需要、経済対策、景気対策そういうものがある程度効いておるというふうに見させてもらっています。ただ一つ、金融機関、安易に制度融資に頼るばかりで、金融相談に参りましても振り向けられる先は高山市の制度融資、まずそこから借りてもらえないかというような対応であります。大変あのここへ来て、震災後のショックもありまして、震災の特別枠も作っていただいておりますが、貸し出し状況を見ますと、あまり活発に借りられておるのかな、という心配もしております。一つにはやっぱり融資の枠いっぱいである緊急融資体制をとれてもなかなかうまくいかない。それにはまず、金融機関の地方経済への対応、どう対応していくのかというような貸し出し態度、それから金融機関としての政策もあると思いますが、現状、金融機関の貸し出しへの対応に変化はあると見ておられますか、この状況をひとつお聞かせ頂きたいと思います。

清水商工観光部長)
 金融機関の貸し出しにつきましては、貸し出しの審査の内容がこれまでの担保や保証人といういようなものから、事業者の収益性を重視して貸し出しの判断をするというような動きに変わってきております。この為地価の下落が貸し出しに与える影響は限定的であるというふうに考えております。ただし、今後景気の低迷が更に長期化をいたしまして、国内外の経済が不安定な動向なるような場合、それらとあいまいまして影響が出てくるという懸念もございますので、金融機関との意見交換を継続しながら、状況を注視していきたいと考えております。 

中田清介)
 金融機関の貸し出し態度が、今言われたように収益性重視、資産価値の算定から大きく変化をしておる、これは何を表しているか、やっぱり産業の位置づけ、そういうものの変化を金融機関がいち早く読み取って変化に対応していこうという、融資への貸し出し態度の変更であると思います。これは、ひいて言えば高山市の産業全体についてどのような方向性で産業政策を打っていくか、というような思いの、高山市の経済への思いにも及んでいく、そういう問題ではないかと思っております。根底には人口減少化社会、高齢化が進むなかでの過疎、そういうものが私どもの地方における経済の動向に大きく影響しておりますけれども、そのひとつの表れが地価の動向という指標で読み解くこともできるというそういう現状ではないかと思っております。

 3番目として、主要課税客体としての固定資産税の影響をどう受け止めているのか、というふうに通告をいたしております。高山市の財政における市税の割合、約140億決算規模で数えておりますけれども、その中の主要な課税客体、固定資産税と都市計画税、この土地の価格に対する課税で賄っておるのが現状です。現状でも少し変化は出てきておるのか、それとも負担調整率等で確保することも主眼としての改正もされておりますけれども、そういったなかで他の税制よりも安定的に今収納されていると見ておりますけれども、財政の方からは固定資産税の影響、現状と今後についてはどう考えておるのかお伺いしたいと思います。

寺境財務部長)
固定資産税の影響ということでございますが、まず平成24年度の予算におけましては市税が歳入の29.2%、そのうちの固定資産税につきましては51.7%ということでございます。そういった意味で市の固定資産税は基幹税目というふうに認識をしております。この地価の下落による固定資産税への影響につきましては、これまで国が定めております税の負担調整措置ということで、バブルの崩壊後も地価の下落に影響を受けずに固定資産税額は大きく落ち込むということはございませんでした。
しかし最近、負担調整も進んできた結果、市内の宅地の多くが本来の課税標準額に達してきているということによりまして、徐々に地価の下落が固定資産税額に直接影響を与えるような状況になってきているというなかで、固定資産税が下降に転じてきたということでございます。この為に24年度予算では固定資産税の土地につきまして前年度よりは5%減少し、約1億4千万の減収と見込んでおります。しばらくはこういった状況が続くのではないかと予想しておるところであります。

中田清介)
あまり、影響を及ぼさないように政策的に配慮をしても、やはり固定資産の減収が現れている、こういうところではないかと思います。安定した課税客体としての固定資産税の問題、まあ、これは景気の動向に左右されず安定的に税収を上げるということは逆に市民の目から見ますと、収益が上がらないなかでも納めなくてはならない義務的経費、大変苦しい動向も浮かび上がってきておるということも言えると思います。今言っていただきました負担調整率改定効果はあるのか、ということにつきましては、高山市ほとんどの負担調整率の効果は無い、まあまあ8割から100%の負担調整率の改定がなされましたけれど、これがあっても今後の高山市においては苦しい状況も浮かばれるというご答弁だったというふうに思っております。

それじゃあまあ、こういった動向について高山市の政策としては何が総動員しても土地税制にからむ政策としてはどんなものがあるのか、というふうに少し私なりに考えてみましたけれど、今(高山市が)もっておみえになる政策、土地利用計画、土地利用調整の面でそれぞれの分野が計画を立て計画行政のなかで推進しておみえになりますけれど、こうした政策は地価対策に有効に機能するのかということをいっぺんお聞きをしておきたいと思います。

栃原基盤整備部長
 地価に対します市で行っております土地利用の施作がどういったふうになっているかというご質問に対しましてお答えをいたします。市におきましては都市計画法に基づきます都市計画区域の指定でありますとか、用途地域の指定、更には高山市美しい景観と潤いのあるまちづくりの条例に基づきまして土地の利用の誘導を行っておるところでございます。その政策は秩序ある土地利用と住みよい街づくりを目的として行っているものでございまして、地価の動向に対する政策として行っているものではございません。したがいまして、直接的には地価対策に機能しているとは考えておりません。

中田清介)
 あのまあ、そういうことなんだというふうに思います。そこで、今後の街づくりへの影響と課題にどう対応していくのか、ということが問われるのではないかと思います。
 直接、地価の動向云々をしてもそこから導きだされるものは多岐に渡っております。まああの、@として持続性ある街づくりへの望ましい税収構造と産業構造についてと言っておりますけれど、先ほど財政部長がおっしゃって頂けましたように、税収の構造、高山市の歳入構造といったところで述べていただいております。ただし、税収の構造、個人住民税(市民税)、それから法人市民税その動向をみましてもいろいろと問題があるのじゃないかと思います。基幹としての固定資産税についてはそういった傾向で落ち着いておりますけど、それ以外の税収構造、これを考えないわけには地価の動向から発生するといわれる問題についても対応しきれないのではと思います。税収構造の中での個人市民税、法人市民税の現状についてはどのように見ておられるのか、またそれから導き出されますことは、個人市民税につきましても、平成19年から私が統計を取りました21年まででもかなりの額が低下しております。これは地域の就業構造にも非常に起因する問題でありまして、地域の総所得が約3億円くらい減少してしまっている。そういった中ではバランスのある税収構造を維持するためには、産業構造のどこにてこ入れをして、どういった産業構造で向かっていくのか、こういった観点の総合的政策の調整も必要じゃないかと思っておりますので、@としては税収構造と産業構造について少しお伺いしていきたいと思います。またAとして直接地価の下落に対する政策が打てない状況のなかで、問われているのは政策調整機能ではないかと申し上げましたが、今申し上げました税収構造から派生するさまざまな問題に、産業政策としてどのような調整機能がいるのか、という問題であります。この辺のところも併せてお聞きをしておきたいと思っております。

寺境財務部長)
 高山市の税収構造につきましては、これも24年度の予算でございますけれども、市税の構成比としまして市民税が33.4%、固定資産税が51.7%、その他軽自動車税、市たばこ税、入湯税というようなものがその他でございますけれど、そういったなかで市民税と固定資産税が収入の大きな柱となっているというところでございます。さきほども言われましたが、税収構造としては景気に左右されない安定的な構図が望ましいという考え方のなかで、市民税と固定資産税では比較的固定資産税の方が安定的であるといえると思います。しかし、先ほどからでておりますように、地価が下落している局面におきましては、固定資産税も当面増加が見込めないという状況の中で、やはり経済や産業の活性化による市民所得、企業所得の増加によって市民税の増加することに期待をしていかなくてはならないと考えております。今後持続性のある街づくりを進めていくうえでは、やはり安定した財政運営をしていくには、すなわち安定した市税の確保が必要であると考えております。そのためにはやはり偏りのない、バランスの取れた産業構造であったり、就業構造が重要な要素になってくると考えられます。

櫻枝企画管理部長
 
ご質問の2点目でございますが、政策調整機能についてのお答えをさせて頂きます。さまざまな市の行政課題につきましては、その対策に所管部局が連携して取り組むなかで政策調整を行っているところですが、議員ご質問の地価の下落等につきましては、全国的な下落傾向にあるなかで、その要因につきましても地方自治体の範疇を超えたものもございます。そのいった中では直接的に、効果的な政策を見出すことがなかなか難しい面があるのではというふうに考えております。しかしながら例えばこれまで市が行ってきた景気対策などは、企業活動を活発化させることで地価対策にも効果があるんじゃないかと考えております。こういったことを踏まえまして、市としてできることに取り組んで参りたいと思っております。

中田清介)
 今お答え頂きました、1の面、2の面そのとおりではないかというふうに思っております。政策調整機能といっておりますけれども、地価対策そのものを地方自治体が独自の判断で何か政策を打っていくということは限界があると思っています。ただし、いま財政部長おっしゃっていただきましたとおり、バランスの取れた産業構造、それに基づく税収構造、ひとつには税収構造の安定性、成長性を重視した産業政策が必要だというご見解であったというふうに思っておりますが、その通りではないかと思っております。ただ、限界があるなかで、じゃあそこから派生する問題をどのように捉えていくか、ということになるんだと思います。そういった点が広範な政治課題として捉えられているのか、というような3番目の質問につながっております。大変ちょっと今回1の質問については飛躍をした論理で展開しておりますけれども、問題点のひとつを捉えても、それを解決する方向に全庁的に動いておられるのか、そういった政策調整できるのか、昨日の一般質問のなかでも全庁的に連携を取りまして、という答弁がいくつもありました。まあそうした問題が一番問われるのが経済政策、高山市の進むべき方「向で何で稼ぎ何で雇用を守るのか」、そういうところにつながっていくんじゃないかというふうに思います。

今回ひとつの地価という指標から導き出される 産業構造についても少し述べさせていただきますが、この問題の根底にあるのは、どこの自治体でも同じ、共通の悩みでありますけれども、人口問題であります。人口減少化社会の中で、特に地方都市においては高齢化が進み、地域によっては過疎が進んでおる。そういう中でどういったところにスポットライトを浴びせて政策を形成していっていただかなければならないのか、こういった問題が当然のように派生してくると思っております。

そのひとつがやはり、いびつな人口構成、都会には若者が集中するが、私たち地方にはそうしたところの一番将来の担い手である若年層の定住が進まない、定住を勧める条件としては雇用の場の確保であると、もう何べんも何べんも言われてきておりますが、そういったところの中で非常に企業誘致、それから若年層の業を起こす、起業への支援政策(を)採っていただいておりますけれども、何かもう少しUIJターン政策でも、前回の一般質問にあったように、少し観点がずれておるんじゃないかというような、まだ制度を守りながら、私どもの高山市ではUIJターン制度、しっかりやっておるというような答弁でありましたけれど、そこに風穴を開けないとこれからの就業構造ひとつ取りましても大きな問題が出てくる、そういうようなことで5番の問題というふうにして取り上げております。今後重要性を増すのは若者定住への視点からの政策展開ではないか、これが一番重要な今回申し上げたかった点であります。 経済指標はいろいろなものがございます。そうしたもののひとつとして捉えたところから派生する問題としても、まず産業構造の問題がある、じゃあそれをどうするか、何べんも言われているように地域の人口構造、人口減少化社会に対してどう対応して持続性ある自治体経営を行っていくのか。昨日も市長が言われました株式会社高山市、ここの根本のところは若い人たちにどうやって支援をしていくのか、それが根本問題ではないかと思っております。現状に鑑みて5番の質問、どのように考えておられるかお答えいただきたいと思います。 

清水商工観光部長)
 地価の下落を防ぐためには商店街や中心市街地、また市街地周辺の土地において生涯活動の活性化ですとか賑わいの創出、また人々がそこで生活をするというようなことでその土地の利用度が向上し、ひいては地価価格の適正化につながると考えております。   その為には、やはり新たな産業の創出ですとか起業というようなことが市内経済の活性化ですとか、雇用の確保、拡大には非常に重要であるというふうに認識をしております。この為、支援策としまして起業立地補助金をはじめとする企業家育成の視点から、市制度の融資、創業支援資金というようなもので、融資ですとか保証料への補給制度、また、県制度の融資への利子補給等の実施をしております。このほか、中心市街地の活性化と起業家支援のための取り組みといたしまして、空き店舗対策事業ですとか街なかの人口を増加させるための街なか居住促進事業、街なか居住推進パートナーシップ事業などを実施して、市内全域への若者の定住を図る政策としてのUIJターン就職者に対する家賃補助の若者定住促進事業補助金等を含めて実施しているという状況でございます。企業家の育成ですとか新産業の創出、雇用の場の確保、若者の定住人口の増加などの取り組みが、市の経済発展や地域の活性化のための重要な課題と考えておりますので、今後とも市が行う支援制度のみならず、国や県が行う事業と併せて総合的な政策を実施していきたいと考えておりますし、補助を実際受けられるUIJターンでの就職者の意見や企業の意見も積極的にお聞きをしながら、対策を進めて参りたいと考えております。

中田清介)
 現状の対策が、すべて役に立っておらないというつもりはまったくありません。もう少し一歩踏み込んだ政策で、そうしたことの総合調整をしていただきたい。これは企業誘致につきましても同じことが問題になっております。大きな会社を持ってくるということは大変厳難しい現状にある。これは世界の工場である中国の動向、東南アジアの動向を見れば、飛騨高山にこれ以上大きな会社が来てくれるという可能性はなきにしもあらずですが大変難しい。そうしたら、どういう方向で企業家を集めるのか。ある程度若い、意欲ある起業家を中心としての誘致策、これは商業もある、工業の面、また農業の面でもある。そういった調整をしながら新たな施策としての総合調整はできるのか、ということが問われていると思います。今日は現状の把握をさせていただいておりますので、そこから一歩踏み込んだことを申すつもりはございませんけれども、こういった動向のことについてもまたお考えを頂きたいというふうに思っております。

3番として行政は総合力を発揮して政策を打てるのかというふうにしております。まああの、経済政策、やはり一本の芯を通していただいて、総合調整をしていただきながら、高山市の進むべき方向としての産業振興計画があるわけでございますが、そこに派生する問題につきましては昨年度の文教経済委員会でも指摘をしておりますけど、もう少し一歩踏み込んだ施策の展開、問題意識の把握が必要じゃないかというふうに思っております。

1として、市長公約としての産業活性化夢基金の骨格は固まったのか、ということを通告させていただいております。私昨年の6月議会でこの問題も一般質問で取り上げさせていただきましたが、市長からは未だ模索中であるので、次回にはそうしたことをお話できると思うとご答弁いただきました。私がこの産業活性化夢基金に期待するところは、まさに今まで述べてまいりましたような、産業の活性化につきまして制度融資、金融機関の融資、そうしたものから抜け出て、ファンドという新しい形でそうした支援ができないかというところに期待するわけで、これはNPOの活動、またファンドの形式によっては行政と民間との連携、それから経済団体との連携が非常に問われているところでまさしく総合力、総合政策調整機能が要求される、そういう観点ではないかと思っております。現状で、大変経済環境が厳しくなっているなかでこうしたものに期待する一人として産業活性夢基金は骨格が固まったのか、現状をお聞きしておきたいと思います。

清水商工観光部長)
 産業活性化夢基金につきましては、他の自治体の事例等も踏まえまして金融機関におけるファンドの実務経験者も交えた意見交換会を開催いたしまして、従来からの融資制度ですとか補助制度によります、従来の企業家支援の手法との比較、また課題の整理に取り組んでいる途中でありまして、大変申し訳ありませんが、今のところまだ検討中という状況でございます。

中田清介)
 現状を述べていただきましたので、一刻も早くその骨格をどうするか。市長も申されました、税の投入と一般との資金の提供、そういうものを併せてファンドというものを活用していきたい、というお考えでいましたけれど、まずは高山市、どのような予算規模でそれに向かわれるのかから決めていかなくてはいけないという点もありますけれど、またその点を文教経済委員会等にご報告いただきながら推移を見守っていきたいと思います。

 2として参考となる池田泉州銀行の取り組みと産業振興ファンドについての考え、 3として企業支援融資とファンドの関係について高山市はどう捉えているか、と述べております。ここで申し上げます池田泉州銀行の取り組みというのは、金融機関、地元密着型金融機関、それと行政、商工会議所等との連携の中で企業支援融資を含めた、産業の支援に対する融資態度を少しファンドという形で貢献しようという政策であります。これはやっぱり中身を見させて頂きましても大阪府下のいくつもの都市に設立をされております。一例を申し上げると 堺市、摂津市、吹田市、箕面市、豊中市、伊丹市、岸和田市等、こうしたところ。兵庫県でも川西市という、産業基盤が航空機産業等の実績もある川西市。何を目的としてファンドを設置されたか、それぞれの都市に約30億規模の、一部の地域、堺市だったと思いますが50億規模の基金規模を設定されまして、それぞれの役割の中で産業支援の融資の枠を確保して、地域経済に貢献wpしようというような態度。これは民間が主導されるファンドの形ですが、それに行政が協力してひとつの話として、有難い話だとおもいますが、融資の枠を別枠で作っていただいておる。これはいろんな意味で 今までにないあり方だと思いますが、大阪府の制度融資、それぞれの市の自治体の制度融資、そういうものがあるなかでこういった動向がでてきておる、というふうに思ってます。まあこれは一例ですが、今のファンドの考え、企業融資とファンドの関係、高山市は未だ考慮中であると言っていただきましたが、どう捉えているのかお聞きしたいと思います。

清水商工観光部長)
 池田泉州銀行の産業振興融資ファンドにつきましては、銀行が独自に創設をされたものでございまして、通常のファンドより金利が若干優遇されているというような制度であるというふうにお聞きしております。地元企業の育成に向けまして、自治体と商工会議所、また金融機関が役割を決めて提携、連携をされているというような取り組みにつきましては、私どもの考えているファンドの中にも参考となるのではないかと考えております。高山市としましては従来の企業家支援の融資補助制度の課題や問題点をしっかりと整理をさせて頂きまして、新しいファンドの制度設計に取り組んでいきたいというふうに考えております。企業家の育成や新産業の創出などを進めて地域経済を活性化するために、産学官連携ですとか濃商工連携を始めとしまして、国や県、大学や研究機関、地元金融機関、商工業関連団体などとの連携協力を密にしまして総合的に進めて参りたいというふうに考えております。

中田清介)
 あの、今現状を言っていただきました。都市の持続性、それから安定性、成長性、今まで申し述べてきたそうした観点での政策の展開、これから重要視していかなければいけない点ではないかと思っております。少し話はそれますが、なぜ中心市街地が活性化できないのか、和歌山大学の先生の論文も読んでみました。政策がどこを向いておるのかで、大きく方向性が変わってくる、というような内容であちましたが、またどこかでお話したいと思いますが、政策を総動員する中で、ひとつの経済指標を読み解くなかから発生する問題、今後とも全庁的な取り組みで一生懸命努力をして頂きたいと思っております。

2番目として高山市の事業評価と予算編成と通告を致しております。一次評価と二次評価について、というふうに述べております。昨日も事務事業評価と施策評価、政策評価、市長のマニフェストの関係について議論がございました。大変それについても興味深く聞かせていただいております。今、議会改革の中で議会の方は評価シートを頂きましてこれで3年目になります。ひとかえしができたというふうに思っております。決算から予算への対応、議会の方はある程度準備ができてそうしたものを活用できる土壌が少し育ってきたというふうに思っております。ただし、現時点で行政側に問題がないのかということも伺っておきたいと思っております

 1として時系列としての調整と発表というふうに申し上げております。昨年も発表していただきました、評価シート。一昨年が初めてでありましたので、少し内容を変えられまして、二次評価の発表時期が大変遅れたのではないかと思って見させていただいております。こうした問題についてどのようにお考えか伺っておきたいと思います。

枝企画管理部長
 ご質問頂きました事業評価につきましてはPDCAサイクルの実行性の向上をはかり、事業の更なる成果向上、コストの縮減につなげる為、随時見直しを行っているところでございます。特に昨年度におきましては、評価対象を全予算事業に拡大致しますとともに、評価シートを全面的に改定するなど、制度の大幅な見直しを致しましたことによりまして、評価業務に対する業務量の増加がございまして、二次評価の公表時期が11月にずれ込んだという経緯がございます。今後は公表時期の早期化に向けまして、より効率的な評価の実施によるスケジュールの短縮について取り組んで参りたいと考えております。

中田清介)
2番目として評価シートの今後の見直しはあるのかというふうに通告としております。この問題は根本的に事務事業評価に留めるのか、それとも政策評価にまで広げていける土壌にあるのか、そういうことについて少しお伺いをしておきたいと思います。

櫻枝企画管理部長
 事業評価シートにつきましては、各事業の課題を浮き彫りにするなかで、担当課が今後の改善に向けてどのような取り組みを進めていくべきなのかを明らかにすることが重要であると考えております。加えてPDCAサイクルを機能させるうえでは、前年度における評価からの流れも大変重要になるわけでございまして、今後もこういう視点のもと、これまでの流れが途切れないように配慮しながらシートにおきましては必要な改善をしていきたいと考えております。政策評価につきましては今後の検討課題として捉えさせていただいております。

中田清介)
3番目として、担当課の主要政策についての予算要望と予算編成についてと述べておりますけれど、骨格の予算については8月まで担当課から出せというような市長のお考えがあると承っていますので、担当課の予算要望がしっかり組んでいけるのか。予算編成となりますと23月までに及んで、そうした政策の是非、予算の貼り付けにも及んでくると思いますが、そのことについて伺っておきたいと思います。それと同時に今、櫻枝部長が言っていただきましたが、PDCAサイクルが本当に機能していくのか、という点につきましては8月の骨格というような表現のなかで、そういうものは本当に回していけるのか、そういう通告でありますので併せてお答え頂きたいと思います。

寺境財務部長)
 まあ、8月までに決める予算の骨格という意味でございますけれど、平成25年度の予算に反映すべき、各種計画や主要事業における問題点や課題を8月までに整理をして予算要求段階で不完全な要素を残さないようにという意味で、またその予算の実行性をより高めていくにはどうしたら良いかということで、現在事前調整をしていくというものでございます。当然事業の担当課だけでなくて、企画、財政等によるヒアリングも今行っておりまして、今の事業評価と平行しながら、計画の方向づけや課題の整理、更には25年度予算に新たな事業、どんな事業を盛り込んでいけるのかということも含めて、ある程度の目処を付けていきたいという思いがこういった表現になっておりますのでご理解をお願いいたします。

櫻枝企画管理部長
 PDCAサイクルの機能という点でございますけれども、先ほど私が申し上げましたように、昨年度二次評価が遅れた関係で、予算要求が間に合わなかったということがございます。そうした中で今後スケジュールの早期化を図るなかで、各担当課におきまして二次評価が反映した予算要求ができるように改善して参りたいと思っておりますし、ただいま財務部長が申しました通り、年度当初におきまして事業評価を含めた各事業の課題のヒアリングを実施しております。そうした取り組みを通じまして、PDCAサイクルの着実な推進に努めていきたいというふうに考えております。

中田清介)
 
まだ6月の時点でございますので、そういった方針をお聞きをしておいて、9月議会以降の決算における評価、そんなものも是非ご活用いただきたいというふうに思っております。

3番目として、山野草とその癒し効果についてというふうに通告を致しております。古い話になりますけれども、国島市長とは野麦古道を農政部の人たちと一緒に下ってきたことがございます。平成20年でしたか。その時も山野草たくさん私たちの目に留まりまして、私達を癒してくれたと思っております。野麦古道は登りも良し下りも良し、それぞれの高低差のなかで色々な山野草が見れる大変良いフィールドでございます。農政部長とは是非私も一緒になって地域おこしに貢献していきたいとお話してきたたことを覚えております。今回1として公園管理と山野草を取り上げております。これは身近な問題として城山公園にどんな山野草があるのかという問題もございます。興味のない方にはあまり知られていませんが、大変いくつもの山野草が身近な城山公園にもございます。5月の終いから6月のこの梅雨の時期にかけましては山野草、開花した花を見られる好期でございます。毎年私も散歩を兼ねて行っておりますが、そうした中で群生地の保護と草刈時の配慮もほしいというご要望も受けております。群生地の保護というのは草刈りで一斉に刈ってしまうというばかりでなく、市民の皆さまの中に保護するという気持ちを醸成してほしいという思いがございます。山野草、大変少なくなってきておりまして、盗掘等によるフィールドが荒れてしまうと復活には大変な労力と時間がかかるものであります。城山にもどんな山野草があるのか、他の方のご意見からも述べてみたいと思いますが、踊り子草、タツナミ草、二人静、二輪草、ナミキ草、ギンリュウ草、アマドコロ、チゴユリ、羅生門カズラ、ミヤマキケマン、カラスノエンドウ、シャガ、ウバユリ、カタクリ、ウラシマソウ、リュウキンカ、ほうちゃくそう、ツリフネソウ、セリバオウレン少し違いますけれどもヤブコウジ、リュウゼツランなども綺麗な実を付けてくれます。大変多くの山野草が毎日健康増進で歩かれる皆さんの目も癒してくれますし、そうした身近な公園が高山市の中心地にあるということで、私もたびたび外国人の皆さん、観光客の皆さんにももう少ししたらこうした群生地がありますよとご案内もしておりますが、大変恵まれた環境にあると思います。高山以外から移り住んだ皆さんにも高山って良い所ですよ、街のなかにこんなにも自然に触れ合えるフィールドがあると言っていただいております。先ほども申し上げました群生地の保護というのは、市民の皆さんの気持ちを醸成していただくということなのですが、ひとつ問題があるのは、やはり、群生地の表示をしますとそれに従って盗掘が増える、という二律背反の思いがある。ずいぶん前のことですが、一之宮地区へ出かけたときも担当者に聞いてきましたが、オキナグサ、ハナイカダと説明しただけで、次の日にはそうした地域から消えてしまうことも多々ある、という、それが全てではないですが、自然環境の中で淘汰されることもありますが、こうした現状、どう思って見えるのか担当の方からお聞きしたいと思います。

栃原基盤整備部長)
 城山公園の公園管理についてお答え致します。今議員さんの方から大変多くの山野草についてご紹介を頂いたところでございます。私どもも比較的大きな群生地につきましては把握はしておるところでございますが、どうしても群生規模の小さいところにつきましては配慮が出来ていない、把握が出来かねている部分もあります。草刈りの時気を遣って作業はしておるのですが、全てに気が回せないというのも実態でないかと思います。今後は山野草の位置につきまして実態の把握に努めたいと思っております。今ほども議員さんのご紹介にあったように、群生地に名称を表示しますと今ほどのようなことがあると聞いておりますので、そういった当たりの方法につきましても検討をしながら適切な維持管理と保護に努めていきたいと考えておりますので宜しくお願い致します。

中田清介)
 ありがとうざいました。少し時間が詰まってきたようであります。最後の質問でございます。「沿道花壇つくりの取組とその癒し効果」。今言って頂きましたようなことの実践ということになりますと、ここに昨年6月14日の岐阜新聞がございます。「トンネルの向こうへ」という連載記事の一部であります。過疎と合併編ということで振興予算で植栽事業を継続ということで、これは今内容今詳しく読み上げる時間ございませんけれど、高根地区の山野草を使った沿道の花壇の管理ということで、非常に9良い政策である。これは合併という荒波を乗り越えても、地域振興予算で継続をして頂いている。

ただしひとつの問題も起こってきておる。それはやっぱり地域の高齢化から来る諸問題。それから種を育て実を結ばせた中でそれらを実行していくという中で、障害も出てき始めているという内容であります。大変良い記事だと思って見させて頂いております。地域の皆さんの情熱がこういった行動に移り、そして癒し効果を高める中で地域振興に繋がっておる。今回地域振興のこと取り上げるつもりはございませんけれども、これの沿道花壇作りに山野草という課題における、行政内部の評価と今後の課題、そして心配しておられます地域の皆さんへの助言等ございましたら、少しお聞きをしておきたいと思います。

 (2)のAとして「平成19年9月議会での丸山議員への答弁があるが、その後の対応について伺いたい」と申し上げておりますが、これは松崎部長の答弁の中に「これは良い試みであるし事業であるから、出来るだけ可能な限りは他の地域の、支所地域にも広げて行けたらいいと思うと。だからそういうとを研究してみたいとの発言でした。その後どのような対応をされてどのような結論になっておるのかお聞きをしておきたいと思います。

北村環境政策部長
 議員議員ご紹介頂きました高根地域の山野草を花壇に植える取組でございますけど、生物多様性の保全という観点からも非常に優れた取組であるというふうに評価をさせて頂いているところでございます。行政といたしましてもこれからも是非とも続けていってもらいたいというふうに思っております。しかしながらこうした花壇作りに必要な人手といったものを確保するということも、年々難しくなっているという状況も把握はさせて頂いております。こうした課題は花壇作りだけではなく地域様々な分野に共通をしている課題でございまして、人口の高齢化、過疎化対策といった観点から総合的に考えていく必要があるのではないかというふうに考えているところでございます。またこうした高根地域の取組を他の地域にも広げていきたいということでございますが、平成19年当時生物多様性という言葉やその考え方も余り広がっておらず、そうした意識啓発が必要であるということから、そうした意識啓発でございますとか貴重な生物の保全活動それから外来種の駆除というような保全活動を行うと共に、広報や出前講座を使いまして意識啓発の取り組んでいるところでございます。今後もそうした生物多様性への活動、意識啓発も含めまして、生物多様性の保全に配慮した地域にあった花壇作りの活動にも取り組んで頂けるよう、各種団体ですとか市民の皆様に働きかけていきたいと考えております。

中田清介)今ご返事頂きましたような活動に是非取り組んで頂きたいと思います。