平成26年9月議会 清介の一般質問
私的な反訳による速報です。

正確には議事録でご確認下さい。

わかりにくい表現等には括弧で注を付けています。


平成26年9月12日登壇
通告内容
1.限られた財源の有効活用とまちづくりへの再投資について
 (1)地方債残高と積立金現在高から見えてくるもの
   @合併後の財政運営の基本は地方債残高の縮減であった。同時に今後10年間の投
    資的経費の動向も見据えた基金造成であったはず。今後は積立金の活用も考慮に
    入れたまちづくりへの再投資が求められるのではないか
 (2)基金のありかたとその活用方法を見直す必要性
   @活用状況とその運用について問題点はないのか
   A基金の目的は運用益内での事業運営ばかりではないはず。計画的な資金管理には
     内容を精査して組み立てなおす必要があるのではないか
   B財源不足を補っていくためにも特に今後10年間は基金の活用が必要では
 (3)誰もが理解できるわかりやすい「財政運営の指針」
   @財政運営の考え方が示される中でこそ重点政策への投資は理解される。総合計画
     における「基本計画」と連動して「中期財政計画」はそのような方向を示す必要があるのでは
 (4)メリハリの利いた再投資のための重点施策の遂行
   @具体的なプロジェクトの提示こそ必要ではないか
2.観光地としての喫煙ルーム、喫煙コーナーの設置について
 (1)設置できない現状での課題
   @業界要望等もあったと聞くがこれまでどんな検討がされてきたのか
   A先進地や都会ではどんな整備がされているのか
 (2)観光地としての景観や町並みへの配慮と解決策
   @難しいのは伝建地区における対応であるが、今後の方向性は検討されているのか
   A新高山駅舎完成後の対応はあるのか

中田清介)

まずもって今回八月の豪雨水害で被災されました被災者の皆様には、心からお見舞いを申し上げたいと思います。私ども新風会でも今の倉田議員を含め3名の議員がそれぞれの角度からその検証に当たって、災害に強い街づくりへの検証を進めていきたいと思っております。私は今回別の角度で質問をさせていただきたいと思っております。

通告は一番目「限られた財源の有効活用とまちづくりへの再投資について」といたしております。昨年私はホームページに「三重苦の中での高山市の八次総合計画への策定」(という)そうした行動が始まるといったことを発表させていただいております。

三重苦というような言い方は大げさかもしれませんけれども、一つには自律できない財政構造が合併以後ずっと続いており、今後も続いていく。それはどういうことかといえば高山市の税収(構造)の中で義務的経費がまかなえない状況が続いてきている。現状では50数億円のギャップがあり、それを埋めるには合併特例の交付税加算によって何とか今しのいできている状況である。それが一点。

もう一つは安定的に財政運営ができる一般経常財源である標準財政規模における予算配分というものが、平成25年度決算で見ましても非常に苦しい状況になってきている。それはまず第一に義務的経費の計上が約200億(円)、実際には約197億(円)内外でありますけど、そうしたものを除くと約126億(円)。その126億(円)の中で特別会計への繰り出しが51億円ある。そうすると残った分で理論的には行政経費を賄っていかなければならないということになる。そうした中で投資的経費は平成25年度決算で66億円という内容である。これは先ほども言いましたように標準財政規模に含まれております交付税の算入の特例の加算が亡くなった時には大変苦しい状況になるということです。この三つが高山市の財政運営の中で大きな課題である。これを克服する道はどこにあるのかというとこれから皆さんと議論していかねばならないし、行政の皆さんにもお考えをいただかなければならない。一つの光明は更なる民間化を進めて、行政経費をできるだけ圧縮する中でしか対応できないのではないかというようなことを述べさせていただいております。

その状況は積立金残高比率(当日現場では預金対残高比率と言い間違えています。訂正しておきます。)というものにも表れています。18%2011年度)くらいであったものが平成25年度(2013年度決算)には129%くらいにまで上昇している。2011年度時点では全国で確か上位(12)に位置づけられている比率でしたけれども、今年一年の動向を見据えて27年からの10年間(の)八次総の中で(積立金を活用して高山市の)財政運営を整えていくかということが問題ではないかと思っております。

今回、まずは「地方債残高と積立金現在高から見えてくるもの」ということを通告しておりますし、2番目には「基金の在り方とその活用方法を見直す必要性」ということを通告しております。なかなか言葉では理解していただけない点もあるかと思います。(パネルを使って説明しますが)現在の高山市の地方債残高と積立金現在高はこのような状況になっています。

積立金が400億(円)を突破している。これまでの財政運営の堅調さから言って起債残高は385億(円)まで抑えていただいておる。こうした中で今後ここから見えてくるもの、今後の10年間でどう対応するのかということが一つの課題ではないかと思っています。

もう一つ基金の在り方という意味におきましては、これは4月に総務委員会から行政の方へ政策提言をされた内容のグラフ化したものです。これはその他基金という(ものの)内容ですが、この内容につきましては後で詳しく述べますが、こうしたものを100億(円)積んでおりますけどその活用率はどうかといいますと、この5年間を見ても1%を切る状況である。(グラフで見れば)ここが1%ですからよく使っても0.4〜5%。毎年その基金の果実運用で少し活用している。ま、これは活用とは言えませんね。そういうものが一方では基金残高として残っている。そのような点を少し議論させていただきたいと思っています。

最初に(1)「地方債残高と積立金現在高から見えてくるもの」。@「合併後の財政運営の基本は地方債残高の縮減であった。同時に今後10年間の投資的経費の動向も見据えた基金造成であったはず。今後は積立金の活用も考慮に入れたまちづくりへの再投資が求められるのではないか」と通告いたしております。

大変全国でもトップランク(クラスに)にランクされるような財政の余裕度、高山市はここ10年間の財政運営の堅実化を堅持していただいたおかげで保っています。これの合併時の目標が今申し上げましたように、とにかく過大に積み上げがされた地方債残高を適正規模(に)まで何とか縮減する努力をこの(これまでの)10年間で整えて、それと同時に今後の合併特例が切れるこの10年間の財政運営に備えるための基金を積み増そうということで、特にこの5年間財政調整基金の積み増しが顕著でありまして、現状では大変な額を積み上げていただいています。ま、そういったものが原資となって今後の財源不足を埋めていく原資となっていると理解をしております。ただ全般的にまちづくりの方向性を考えた時、これまでこうした二つの要素から少しまちづくりというものに対して、投資がされなかったとは言いませんけれども、思い切ったまちづくりへの将来を見据えた布石というようなものは、なかなかできなかったのではないかというふうに私は考えております。

特に先般文教産業委員会から政策提言をいたしました、観光まちづくりに転換をすることによって、産業連関から様々な分野の投資を促していただきたいというような内容で提言をしておりますけれども、そうしたものの内容(は)すぐ実(結果)に現れる内容でないかも知れませんけれども、特に観光まちづくりとして必要な基盤としては、将来の若い人たちの起業が盛んになるようなまちづくりの基盤を整える。それから日帰り観光客も含めて、現状の観光の在り方の変化に対応できるような基盤の整備の在り方。そうしたものもやはり時間をかけて整えていくべきではないかと思っています。

これは10年間やはり少し縮み指向で貯めて(蓄えて)いく努力があったこと、そのことが今後の10年間で活かされる。そういうまちづくりの方向性ではないかと思っております。昨日小井戸議員からの質問で市長も答えられましたけれども、その時々の行政課題に向かって果断に活動していきたいと。その通りではないかと思います。

そこで、こうしたこれまでの努力に対する敬意は表するものではありますけれども、先般7月に私どもに見せていただきました8月でしたか、八次総(高山市第8次総合計画)の素案に先行する形で提示していただきました今後の財政推計、そうしたものを読ませていただいておりますけれど、それは前提として(は)これまでの行政運営を持続した場合に、こうしたもので財源の不足を埋めていく方法としては、財政調整基金とまちづくり基金で対応するのだとそのように受け止めさせていただきましたけれども、そうしたもの(は)それだけで対応できればいいのかなと思いますけど、新しい行政需要・要請要望(が)届いております。国島市長が発表されておりますマニフェストを見てみましても、多くの新しい課題が盛り込んでございます。こういうものに対応するためにも今後の10年間あまり縮み志向ばかりでなく、積極的に必要なものには投資をしていただくような環境作りが必要ではないかということを申し上げまして最初の質問とさせていただきます。

圀島市長)

 市町村合併以来、将来にわたって健全で持続可能な財政基盤の確立を図るために、これまでも申しあげておりましたけれども肥大化する職員数の人件費をどう削減するか、そして地方債残高を今お話がありましたようにどう縮減していくか、さらに合わせてその基金をどう積み立てていくのかというような、行財政の改革大綱というようなものを掲げまして積極的に取り組んできたところでございます。

基金につきましても、合併特例後の期間を見据えて可能な限り積み立てておこうという方向性でまいりました。今後は地方交付税の段階的な縮減、人口減少等による市民税の減少、あるいはいろいろな経済的・政治的な背景による大幅な財源不足になるということは当然予想をいたしているところでございます。こういう中で高山市が10年後、20年後持続可能な、さらには将来にわたって希望が持てる高山市であり続けるためには、市民の皆様とともに協同して、活力のあるまちづくりを進めていく必要性があるだろうと考えております。そのための財源としては今議員仰せのとおり、基金の有効活用が必要であろうということは考えております。

 ただ私どもが考えなければいけないのは、こういう事態でありますので抜本的、かつ聖域なき支出の削減計画というものを早急に作り上げ、果敢にこれを実行していく必要性があるのではないかということを思っております。

 積極性と果敢に無駄を省いていくというこの二つの努力によって、これから先の財政あるいは市政の運営をしていきたいと思っております。

中田清介)

 今、市長おっしゃったとおりではないかと思います。今後の財政運営の基本というものはやはり行財政改革をどこまで進めるか。もっと言えば今のような基金の活用もそうですけど、その他に適正な規模で市債を発行しながら、世代間の負担の公平性を保つ上での施作も重要であるというふうには思っております。(2)としては今回基金の在り方とその活用法について少し議論を進めせていただきたいなと思っております。

「基金の在り方とその活用方法を見直す必要性」と通告をさせていただいております。

@として「活用状況とその運用について問題点はないのか」と通告をいたしておりますが、この点は総務委員会(総務厚生委員会)が基礎調査をしてくれました内容から、少し平成25年度決算を見たうえでの現状をお話ししたいと思いますけれども。

基金には「運用基金」と「積立て基金」の2種類があるということが発表されておりますし、積立基金が25、運用基金が7つ、特別会計は別でありますけどそうしたものが一般会計では運用されている。この中で今たまたま総務委員会が提言してくれた内容で申し上げますけど、平成25年度末の基金残高427億(円)まで積みあがっております。そのうち財政調整基金が209億円、減債基金が約56億円、職員退職手当基金が37億円、又特定施設等の建設のために設けられている庁舎整備基金、市民文化会館土地取得基金、ごみ処理施設整備基金、こういったものの残高が現在245千万円という様に計上されています。またその他に特殊な目的で設置されている基金がございます。畜産振興基金、ふるさと基金、こうしたものが約6億円というようになっておりまして、25基金の内そうしたものを除いた17基金の残高が現在約100億円。ま、ここ2~3年(この金額で17基金が)続いている状況ではないかと思っています。

そのうち(17基金の)この5年間の活用状況というものを見てみますと、平成20年度が67700万円、21年度が700万円、22年度が2100万円、平成23年度が3200万円、平成24年度が6800万円、等々という数字を報告していただいておりますが、それが先ほど見ていただきましたグラフのなかでの活用度ということで、中身を見てみますとほとんどが基金を積み上げていることの果実運用。利子部分での運用というような形が見えてきております。このような問題、運用についての問題についてはどのように考えておられるのかお聞きをしておきたいと思います。

桜枝財務部長)

 基金の運用状況についてのご質問でございます。これまでの基金の運用状況につきましては、ただいま議員の方から縷々ご紹介をいただいたとおりでございます。

ここ数年につきましては地方交付税の算定替えに加えまして、地方財政計画におきまして歳出の特別枠、こういったものが設けられまして地方交付税も充実されてきたというなど、一般財源におきましても財源調整が可能でありましたために、計画いたしました事業を予定通り実施してきた中でございましたけれども、これまでの中では結果として基金繰入が少なく済んできた、こういう状況ではなかったかと考えているところでございます。

中田清介)

 昨今の国の方針もございまして、地方への手厚い交付税参入等ありましてそういった状況で推移してきておるという認識は同じでございます。ただ2番目として通告しておりますがA「基金の目的は運用益内での事業運営ばかりではないはず。計画的な資金管理には内容を精査して組み立て直す必要があるのではないか」ということを申し上げております。

 合併時に高山市も含めて各自治体の抱えております基金というものは、整理統合等の努力をしていただきました。基金の在り方の基金条例などを見ましても、その経緯はつぶさに我々も見させていただいておりますけど、そこで国からのそういった地方に手厚い手当があったとはいうものの、やはり1%以下の果実だけの運用ということには100億円という単位の基金を積んでいる(ことを考える)と。これは特定目的基金でなければいけないのか、もう少し精査をしながら市民の皆様にもそうした点をわかるように説明をしていく必要はないのかなと思います。

 これはそれぞれの目的基金は特定の目的のために積んだ基金でありますから、その時点で特定の目的はあったはずです。それが今こういった状況の中では少し内容を吟味しながら精査をしていく必要はないのか。これはいろいろな意味で必要なことではないのかと思います。今の17の基金のうちでも喫緊に目的ある支出が必要になっている基金もいくつかあると思います。それはリサイクルセンター(ごみ処理施設)の建設に向かってここしばらく毎年積み立てているそうした基金(ごみ処理施設建設基金)。これはその時に備えて基金として皆様にきちんと説明しながらプールをしておるんだと。

こういった基金が3つばかりある。こうした方向性はこれからの財政運営の中で明確に求められるのではないか(と思います)。やはり今の果実運用といいましてもこの低金利の中ある程度そうしたもの(を)整理統合されまして、財政調整基金に積み替えてでも対応していけるのではないか。これは大変勇気のいることでもありますけど、財政運営上は(そういった)提案を市民の皆様にも提起していく。そういう必要があるのではないかというふうに見ております。内容につきましては総務厚生委員会の方から提言が出ておりますのでお分かりのことと思いますが、そうした意味の精査は必要ではないかということについて見解をうかがっておきたいと思います。

桜枝財務部長)

 只今議員からはこうした特定目的基金のもっと有効な活用と、もう少し組み換えにも踏み込んでというようなご質問でございます。

地方交付税の段階的な縮減とか市税の減収、そういったこれから一般財源の確保が大変厳しくなることが見込まれる状況でございます。今後につきましてはまちづくりの為の必要な事業に積極的にこうした特定目的基金を活用し、財源を確保していく必要があると考えているところでございます。

組み換え等のことにつきましてはご紹介いただきましたように、過去にもそうした見直しをさせていただいた経緯もございます。こうした当初の設置目的等から有効活用が図りづらくなっているような基金については、新たな施策あるいは行政需要に対応した見直しも当然これは設置条例ということになりますので、議会の皆さまともご相談しながら検討していく必要があろうかと考えているところです。

中田清介)

 その通りではないかと思います。目的があって積んだものをいきなりチャラにして組み立て直すということもむつかしさは分かっております。しかしながらBの方に入りたいと思いますけど、先般いただきました財政シミュレーションの一般会計の部分では、どのようにして今後10年間で基金の部分を取り崩しながら財政運営をしていくのかということを、基金の状況というところで説明してあると受け取っています。これを見ますと先ほども申し上げました17の基金のうちのまちづくり基金が40億円。これは合併に際して交付税参入が有利であるから積んでいただいた。これはよくわかっておりますし、財政調整基金と減債基金を使いながら平成36年まで引っ張っていきたい。その他の基金につきましては36年まで100億円というような考え方がここで出てきておるのではないかなと思います。これが全てではありませんけど、この中でもう少し財政調整基金を残す方法であるとか、これを組み替えて財政調整基金を潤沢な資金でバックアップしていくというような方向性も考えるべきではないかとそう思います。これは総務(厚生)委員会の政策提言の骨子とは少し違う財政推計であるというふうには認識していますけれど、基本立つところは同じことではではないかと思います。B番の「財源不足を補っていくためにも特に今後10年間は基金の活用が必要では」ないかということには(財政推計において)お答えをいただいております。その中身についてはどうかということをもう一度お伺いしておきます。

桜枝財務部長

 議員冒頭でお尋ねになられました財政シミュレーションにつきましては、もちろんその現在の歳出が今後もこの状況で続いた場合の収支不足を、財源調整という形で財政調整基金等を活用するという考え方の一端を示させていただいたわけでございまして、そこにいわゆる政策的な著大事業云々というような特定目的基金を使うというような知見はここには含まれていないということをお話をさせておいていただきたいと思います。

 行政サービスの水準を大きく低下させることなく安定して提供していくため、交付税とか市税などこれから想定されます一般財源の減少に見合うような歳出規模の縮小によってこれをすべて賄うということは今お話ししましたような財政シミュレーションでいったんお示ししておりますけど、なかなか容易ではないだろうと想定しております。基金の活用と有利な起債の発行によってこうした政策目的なことも含めまして財源を補てんしていく必要性はあろうと考えているところでございます。

中田清介)

 そこには異存がないわけで、どのように内容を整えていくかがこれからの課題でありまして、行政需要を(どのように)見積もっていくかということもこれからの問題ではないかと思います。現実には財源不足というものは大きなこれからの課題であるということは市民の皆様にもお分かりいただける内容ではないかと思います。

そこで今部長も述べていただきましたけど、現状を維持していくにはこうしたことが必要である。新たな行政課題等を想定しないなかでもこうした状況になりがちであると。ま、これは推計でありますので、あまりこれが独り歩きしますと合併時の財政推計のように、大きな波紋を広げるということにもなりかねません。冒頭で申しあげました必要な投資はきちんと組み立てていっていただきたい。そう思っています。特に観光都市としての将来像は、今から10年後を想定しながら着実に徐々にまちの構造を変えることによって、多くのお客様を受け入れられる土壌ができるのではないかと思っております。何べんも申し上げますけれど、文教経済委員会が前の段階でお呼びした西村先生も、東大の、こう言われております。新しい変化は確実に受け止めて行けと、守るべきものは守って行けと。そうしたことの努力は大変な財政負担にもなるはず。そう言った行政需要に向かっていくためにも様々な方法で財政というもののあるべき姿を整えていただきたいなと思います。

 そこで(3)として「誰もが理解できるわかりやすい財政運営の指針」ということを述べさせていただいておりますけれども、今申し上げましたような方向性をきちんと示しながら、行政内部の個別計画でありますとか大切な中期財政計画にも連動して基本計画を整えていくべきではないかということを申し上げたいと思います。

 これは当然なことでありましてどちらが先行するわけではありません。最上位計画(として)の総合計画の基本計画でそうした部分の指針をきちんと述べていただくことによって中期財政計画も整う、そして個別計画も整う。こうした行財政の指針としての総合計画でありますけど、財政運営の指針というものがきちんと示されないことには、再投資に及び腰になるような傾向が出てくるのかもしれません。積極的に行うべきことは積極的に市民の皆様にお示しして、こうしたまちづくりへ向かっていくんだという基本姿勢を、このような財政運営の指針という形で私は提示していくべきだと思いますけど、行政のお考えをうかがっておきたいと思います。

桜枝財務部長)

 今のご質問の趣旨につきましては、総合計画に関わります政策提言におきましてもそういったご提言をいただいているところでございます。財政の健全性の確保を目指していくうえにおきましても、財政運営においても市民の皆様のご理解をいただいていくことが大変重要なことだと考えております。

今後策定いたします財政計画におきまして、こうした財政運営の考え方でございますとか、方向性につきましてわかりやすくお示ししていくことを検討して参りたいと考えているところでございます。

中田清介)

 今まで努力していただいている事がないといっている訳ではございませんので、より分かりやすくそうしたものの指針があることによって、再投資への機運といったものが市民の間で盛り上がってくるのだと思います。ここまでの歩みの中でやはり行政と議会とのやり取りも必要であると思いますので、ぜひ、これまでの中期財政計画がわかりにくかったというわけではありません。より分かりやすいような前提を盛り込みながら整えていっていただきたいとそのように申しておきます。

4)番目として「メリハリの効いた再投資のための重点施策の遂行」というふうに通告しております。@「具体的なプロジェクトの提示こそ必要ではないか」というようなことを述べておりますけれども、これまで基本構想、基本計画、実施計画、中期財政計画というような観点で、総合計画というものを市民の皆様にどういった形でわかりやすく説明したらいいのかということは、私どもも行政の方でも悩まれた内容ではないかと思っています。総合計画条例で少し3層制から2層制にすることによって、その辺の骨子が分かりやすくなればと私どもも願っているところですけれども、市民の皆様には総花的にどこを突つかれても問題のないような内容で記述される内容より、一番わかりやすいのはこの分野での今後の重点的なプロジェクトは何だと(明示することである)。これを立ち上げなら10年間で目標を達成したいというような、具体的にわかりやすい姿が必要なのではないかなという気持がしてきているこの頃です。

先ほど倉田議員の質問の中で議論になりました駅西開発における指針というものでも、一度作った計画があるのでそれを極端に変更してやれとは言いませんけれども、あそこの(区域の)中で要望されていることは使いやすい施設の再配置、再配備計画ではないかと思っています。それは文化会館の建て替えであったり、福祉センターの少し活用度が高すぎて満杯になっている状況(に解消)、先ほど栃原(基盤整備)部長が述べられましたような交流センターの考え方、(トータルとしての開発)イメージとしてこういうものが10年後には整うんだろうなというような、そういう感覚が市民のなかに定着する(させると発言しています)。それにはどうしたらいいかというと、昔でいう基本構想や基本計画より具体的なプロジェクトで内容を少しお示ししていく努力が必要でないかと思います。

昨日の議論で市長は大変ファンドのことでのべられました。今後も継続して努力をしていくといわれましたが、ファンドというものは考えてみますと、私が一昨々年でしたか市長に質問した時に市長が答えられましたように、新しい出資という形で地域の事業を進めていく可能性があるんだということで、補助金とか融資というものの他に出資という形で皆さんにご理解いただけるような住みよいまちづくりができるんだと。私はその通りだと思っています。そういう中では出資という形で行政が受け持つ部分をきちんと明示すれば、市民の皆さん出資に対する財政支出に誰も反対される方はいないと思います。そうした形で具体的にマニフェストの内容、お約束の内容をお示しされることも必要ではないかと思っています。これはわかりやすく市民の皆様にも財政運営を理解していただく基ではないかと思っています。

大変口幅ったい言い方ですけど、ファンドの運営者に行政がなろうと思うと大変困難を要すると思います。民間がそうした機運で盛り上がった時には出資という形の応分の行政の責任を果たされるというのが一番わかりやすいのではないか。これは(こうした方針は)行政内部の皆様にもお分かりいただけるのではないかというようなことも思っております。このようなことについては市長のご見解をうかがっておきます。

國島市長)

 先ほどお話もさせていただきましたけれども、切り込むところは切り込まなければならない。しかしながら10年後、20年後に向けて新たな基盤を作っていくことも必要であります。その意味においては今議員おっしゃられたような著大事業というようなものについて、やっぱし果敢に提示しそして議会・市民の皆さんと議論をして合意を持って進めていくこう言う手法が必要であろうと思います。それを裏づけする財政的な面については、先ほどお話をしていただきましたけど、新しい手法のファンドというようなものを活用をさせていただきたいというようなことも、提案をさせていただきたいと思っています。

基金はあるうちは使えますけれどもなくなればゼロでありますので、その部分についてはやはり慎重に考えていく必要があるだろう。しかし目的基金でありますのでそれは積極的に使わなければならない。おっしゃられたように組み替えも含めてですけれども、活用を図っていきたい。そう思っています。

中田清介)

 ぜひ必要なもの、特に10年後をにらんだ先行投資、これの部分には果敢に切り込んでいっていただきたいと思います。

2番目として「観光地としての喫煙ルーム、喫煙コーナーの設置について」と通告をいたしております。私が学生時代に習った言葉に次のようなものがあります。至福の一服というものは頂上へ登った時に味わえるものだと。ま、そういうことで頂上でパイプをくゆらせることの無上の喜びということを、先輩たちから語られたものですが、昨今のこういった健康志向それから環境志向の中では、大変肩身の狭い思いをして愛煙者の皆様日々過ごされていることであるというふうに認識をしております。同僚議員の中にもたくさんの愛煙家がおられましてその行動はつぶさに見ておりますので、こうした質問がちょっと私がすべきなのかという思いがないではありませんが、観光地としてこのような事もどのように考えてお見えになるのか、少しお聞きをしてまいりたいと思います。

 けっして喫煙を進める立場でもありません。健康志向の中では私はもう30年前に禁煙をしておりますのでもう何ともありませんけど、まだ迷っておみえになる皆さん、ニコチンパッドが離せない皆さん等の姿を見ておりますと、大変いろいろな思いもしております。(1)として「設置できない現状での課題」と通告しておりますけど、ま、業界要望等もあったと聞いておりますけど、行政内部ではどんな検討がなされてきたのか少しお聞かせをいただきたいなと思います。

清水商工観光部長)

 業界や観光客の皆様から、喫煙所に関するご要望ですとかお問い合わせいただいておりますので、設置については内部で検討をしているという状況です。現在は試行的に弥生橋駐車場敷地内に、周知看板をつけての吸い殻廃棄場所を設置をして状況を見ているという状況です。

中田清介)

 私も当該場所のこと承知をしておりますし、春秋のお祭りのときには臨時の喫煙所等

を設けていただいていることも知っておりますし、組合の皆さんなんか(は)そうしたことの協力もしていただきながら要望もされたのではないかと思っておりますけど、なかなか今は販売所(タバコ販売店)の皆さんが努力をしてベンチを置くなど努力をしていただいている中、そうしたところ(喫煙場所)においでになる方もお見えになりますけど、現状では携帯のケース(携帯灰皿)を持ち歩かれる方がほとんどではないかと思っています。

 そうしたマナーの向上もあって、あまりそうしたところを公に設置するのはどうかという議論があることも承知はしております。ただ先進地のターミナルなんかへ行きますと、新しいタイプの喫煙コーナーとか喫煙ルームという様なものができております。私ども観光地でありますので、平塚市へお邪魔した時には平塚駅前の喫煙コーナーを見てまいりましたけど、あれを見てもあまり感心するような設置の仕方ではなかったかと思いますけれども、Aとして先進地や都会ではどんな整備があるのか把握してお見えでしたらお聞かせいただきたいと思います。

清水商工観光部長)

 現在全国の都市部ですとか観光地におきましては、路上喫煙などが禁止されている状況になってきております。喫煙所につきましては駅前広場ですとか駐車場、公園の一角などでパー-テーションですとか植栽で区画することによって対応されているといったケースが多いようです。場所の選定につきましては受動喫煙の防止に最大の配慮がなされておりまして、設置の場所については極めて限定される方向にあると考えております。

中田清介)

 どこへ行きましても、大変愛煙家の皆さんにはこれからも肩身の狭い思いをこれからもしていかれるのだと思いますけど、これが世の中の流れですし世界的にもそういう流れになっているという認識でいます。(2)番目として「観光地としての景観や町並みへの配慮と解決策」というふうにしております。特に高山市(では)集中的に観光客の皆様が集まられる「さんまち地域」の伝建地区、こういうところは特に景観や防災対策ということからも「ポイ捨て禁止条例」の制定に至ったということ認識しています。見ておりますと喫茶店へ入られて許可を得て吸われるとか、軒先で携帯(灰皿を利用して)で喫煙をされている方とかいろいろ見ますけど、あそこは全面的に外部で吸える場所ではありませんので大変問題もあろうかと思いますし、むつかしい環境にあると思いますが、伝建地区でのあり方の問題、今後の方向性は検討されているのか。もう一点Aとして、それじゃあ新高山駅舎が完成した後その周辺ではどんな対策がなされるのか、観光の皆さんを受け止められる一番最初の一歩のところでございますので、都会のターミナルにあるような施設も必要なのかなと自分では考えておりますけど、その2点について行政の考え方を伺っておきたいと思います。

井口教育委員会事務局長)

 議員ご紹介のように伝統的建造物群保存地区におきましては、タバコのポイ捨て等による火災から大切な文化財を守るために、路上での喫煙を禁止しているところでございます。またこの地区内に新たな喫煙ルーム、喫煙コーナーといったものを設置することは、伝統的な街並み景観への配慮や防火面での問題から難しいと考えているところです。

 今後整備を予定しております旧森邸跡などにおける喫煙対応につきましては、市としての方向性と合わせて総合的に考えていく必要性があると考えております。

栃原基盤整備部長)

 高山駅周辺の喫煙所のご質問にお答えさせていただきます。新高山駅舎につきましてはJR東海さんに確認をいたしましたところ、JR東海では在来線のホームを含めた駅全てを禁煙としている中で、新高山駅舎におきましても喫煙ルームなどの設置はないとのお考えのようです。

 しかし高山駅周辺は飛騨の玄関口として、観光客をはじめ多くの方が利用される場所でございますので新高山駅舎に隣接する東口駅前広場、それから西口の駅前広場には喫煙コーナーの設置を検討しているところでございます。

中田清介)

 今、両部長から少し突っ込んだ答弁もいただきましたけども、特に伝建地区にはこれ見よがしに作ることはできませんので、今言われたような(今後)整備がされるような旧森邸の中のような所にもし出来るのならば、そうしたこと(を)検討していただければいいなと私も思います。その辺のところはよろしくお願いいたします。

 また、ターミナルとしての新高山駅舎が完成した折には、今検討中との答弁をいただきました。愛煙家からはあんな所に入ったって上手くないんだといわれますけど、(観光客の皆さんを)お迎えするターミナルの高山市の顔として検討を加えられて快適な喫煙ルーム等設置していただければありがたいと思います。

 以上で私の一般質問を終わります。