平成29年12月議会:清介の一般質問
私的な反訳による速報です。

正確には議事録でご覧ください。

わかりにくい表現には
括弧で注を付けています。

平成29年12月31日
通告内容
1.セグメント分析(事業別・施設別分析)と八次総後期計画への課題について
 @総務省統一方式で作成した財務諸表では、セグメント分析をどう活用して政策を検証してい
  くのかが一つのポイントとなっている。総合計画の組み立ての中では、前期計画をどう検証
  して後期へつなげていくのかが問われることになる。前期3年間の検証で4年目に修正を加え
  ながら後期計画に反映させる必要性が言われている。セグメント分析の効果を組み入れるべ
  きと考えるが見解は
 Aセグメント分析の観点に立てば産業経済分野の政策評価に役立てることができる。また、予
  定貸借対照表、予定損益計算書でのより経営的視点に立った予算作成に繋がり、議会が提
  唱する決算から予算へのPDCAサイクルの好循環が生まれるのではないか。時間はかかる
  が着実に伸ばしていくべきなのがセグメント分析ではないか
 Bここにきて支所地域の疲弊が目立つと言われている。市全体のリーディング産業の育成と支
  所地域の産業振興は八次総の目標とするところではあるが、支所地域ごとに策定するまちづ
  くりの指針があってこその支所地域の産業振興と考える。この点は合併特例期間の総括とい
  う意味からも、地域ごとの見直しを後期計画では図る必要があるのではないか
 C支所地域の産業振興には、行政内分権を図り支所と支所長の権限を組み立て直してやる必
  要がある。合併後の支所再編もかつて言われたことであるが、支所存続の方針ならば責任あ
  る仕事を担ってもらうのが筋であり、今後の行革の方向でもあると考える。支所地域の地域
  経済循環を産業振興で図る必要性を感じているが、見解は
 Dもう一つ後期計画への課題と考えるのが組織改革の必要性である。産業経済政策のヘッドク
  ォーターとしての位置づけを明確にするためには、海外戦略部門の統合等組織再編の必要性
  と、腰を落ち着けた調査研究と政策立案の必要性を痛感するところである。また、都市計画
  部門の政策的見地からは、まちづくりのヘッドクォーターとしての位置づけが必要であり、
  観光まちづくりの視点からは文化政策、商業政策と都市計画の連動が心配である。駅周辺整
  備への対応などを見ても、都市経営の観点からの判断ができる戦略が求められている。その
  戦略的見地からも組織再編が望まれるのではないか

2.水道事業の抱える今後の課題
 @平成32年からの下水道事業の企業会計への移行が迫っている。残された時間はあと2年、
  大きな転換点となる。そうした意味からはより一層のPPPやPFIの議論となるものと考
  える。国では水道事業全般につき事業運営権の付与についての議論も始まっており、自前の
  ファイナンスへの道を拓くものとされているが、改めてこの問題について市の見解は
 A市は指定管理制度による上水道事業の運営を行っているが、その業務拡大や、包括委託へ
  の転換なども言われて久しいが、いまだ実現に至っていない。全国的には性能発注方式によ
  る包括委託や、コンセッション方式の導入なども議論になっているようであるが、今後の市
  の方針は
 B上水道事業における耐震化は、現在も着々と推進されているところではあるが、一つ心配な
  点は昭和25年の高山市の上水道事業開始に際し掘削された若宮隧道の問題である。当時手
  掘りで堀り進められた隧道はそのまま現在に至っていると聞く。何らかの手当てが必要なの
  ではないかと考えるが、その対応について見解は
質疑応答全文

平成2912月議会一般質問

中田清介) 三日目になりますが、いろいろ初日から各議員の一般質問を聞かせていただいております。今の橋本議員の指摘された問題一つをとってみましても、私どもの寄って立つところが「観光まちづくり」である。その中で産業振興とはどういう役割を果たすんだというところは、やはり確固としたものを打ち立てて、我々自身がその検証に当たるというところが必要じゃないかと思っています。
 先般31村の議員の研修会の折に、都竹飛騨市長と話をしました。市長は県職の頃「地域経済構造分析」に取りかかって(組んで)お見えになりますので、地域の持つ産業振興の意味(としては)、高山がしっかりした方向性を示せなければ飛騨一円は発展しないんだと持論を述べられました。将にそのとおりではないかと思います。高山都市圏という問題、高山都市圏というのは古川を包含した範囲でものをいうんだと。なぜ神岡は入らないと言えば産業構造が違うからだ。だから約20年前に、高山都市圏という地域としての地域産業構造分析を経済産業省が発表された時も、その意味での高山の高山都市圏としての発展が必要だったという解説がございましたが、当時私もそのとおりに読ませていただいております。一番の自分たちが寄って立つ都市圏。地域の広がりそれから産業構造のしっかりした打ち立て、こうしたものが今になっても望まれているんだと思っております。
 私、今回2点いついて質問を通告しています。セグメント分析、地域別・施設別分析と八次総後期計画への課題という事を一点目に取り上げておりますが、公会計改革という事が叫ばれています。これまでにも言われている事ですが、やはり役所というところは予算に偏向するばかりじゃなくて、それから導き出される分析をしっかりしろという事が、今公会計改革を機に求められているという事を説明されて参りました。その財務諸表の問題に対しましてはこのところ総務省統一方式での作成と発表という事が言われ、今年度高山市もそれに沿った形で財務諸表を発表していただきました。

その中で注目するのはやはりキャッシュフロー分析ではないかと思います。勘定科目の整理・統合により、通常の役所の業務、通常の資本を投下しての施設整備。こうした役所の業務そのものでのキャッシュフローの問題をとらえ直せとういう事ではなかったかと思います。財務に関する、(キャッシュフロー計算書の後段で)一番最後に出てきますけれども、財務活動によるキャッシュフローというのは、一般家庭でいえば家計のやり繰りの問題ですので、今月は少し足りないからどこから都合付けようかという様な工夫を、これまでは本来の給料の中で回していく、本来の事業の中に含めていたんだけど、今回の公会計改革ではそういうところを財務活動として表に出さないで、その普通の事業活動の中での分析を主に示すという事ではないかと思っています。少し担当課と相談しましたけれど、キャッシュフローについては、他団体との比較等が出そろうまでは少しコメントは控えたいという事でありましたので、少し来年度にぜひ伸ばしてほしいという事なので、キャッシュフローに関する分析は来年度にさせて頂きたいと思います。
 そういう中で5点について通告をいたしておりますが、@といたしまして「総務省統一方式で作成した財務諸表では、セグメント分析を活用してどう政策を検証していくのかが一つのポイントとなっている」。それは先ほど申し上げた通りです。「総合計画の組み立ての中では前期計画をどう検証して後期につなげていくのかが問われることになる。前期3年間の検証で4年目に修正を加えながら後期計画に反映させる」。そういった必要性が、これはずいぶん前から言われております。これにつきましては市長の任期と同じように4年制の前期後期という様なものを導入したらどうかという様な提案もされ、松江市などはそれに沿った形で総合計画を組み立てているところです。
 こうしたことが言われる中で、前期計画の3年目というのは非常に大きな意味を持つんだという事が言われております。3年間の実績をよく分析する中で、4年目に足らざるところをどうやって埋めていくのかというところを検証して、後期計画に繋げていくのだという事が言われておりますが、今回取り上げておりますセグメント分析、事業別・施設別分析という事が言われておりますが、この方式をもう少し高山市でも取り入れながら事業別にどこが足りなかったのか、どこが総合計画の中では弱点なんだという様な事を検証していく中で、4年目を迎えられたらどうかという様な事を言っているつもりであります。このことについて見解を伺って一回目の質問とします。

亀山財務部長) 今ほどお話がありましたように、市では平成28年度の決算より統一的な基準による財務書類の作成をしているところでございます。この統一的な基準による財務書類につきましては、個々の施作に対する事業仕分け、発生主義とか複式簿記の導入、それから固定資産台帳の整備等により、今まで決算統計のデータを活用して作成をしておりました、従来の総務省方式改訂モデルのデータと違いまして、財務書類等のマネジメントツールとしての機能が格段に向上しておりますので、作成いたしました財務書類につきましては、今まで以上に予算編成とか行政評価等に活用していきたいと考えております。
 とりわけお話のありましたセグメント分析、これは事業別、施設別の行政コストの計算書等をベースとした分析書という事でございますが、この分析を行うことによりまして施設の建設費用だけでなく、ランニングコストを含めた費用の比較検討。あるいは人件費等を含めた市民サービス等行政活動にかかるコストの把握等が可能となります。その結果は予算編成はもとより公共施設のマネジメント、行政評価、ひいては八次総合計画後期計画を始めとする各種計画の策定にも活かせるものというふうに考えております。
 ただ、このセグメント分析を実施するにあたりましては、いくつかの課題もございます。例えば人件費を始め事業別、施設別に予算処置等されていない共通経費の案文方法をどうするのかとか、またご案内のとおり市には数多くの施設(があるとともに)、また数多くの事業を実施しておりますので、そうしたものにどう対応していくのかという事があります。
 ま、こうした中で、初めから全ての事業・施設を網羅する形でセグメント分析を実施するというのには、若干難しい面もあろうかと思っておりますが、今ほど話させてもらったように、あらゆる面で有効な分析手法であるというふうには認識しておりますので、事業や施設における重要度といいますか分析の必要性という事を勘案しながら、段階的にという形になろうかと考えますが、セグメント分析の実施に向け取り組んでまいりたいと考えております。

中田清介)今お答えをいただきました。そのとおりではないかと思います。このところフルコストでの情報開示、イニシャルコスト・ランニングコスト含めてのフルコスト、今言われました共通経費の案文の問題、そうしたものも盛り込んだ分析というものが必要なんだという事が言われています。これは公共施設管理計画にも大きな観点でありますので、そうしたところをもう少し充実していただきますことによって、この3月末までに策定するという事になっております個別計画、公共施設の長寿命化を含めるそうした分析に役立てていただきたいなと思っております。按分等の方法につきましてはいろいろなことも言われております。但しやらなければ次に進めないというところがこの公共施設の計画ではないかと思いますので、ぜひその辺のところは改めて言うまでもなく、段階的に充実をしていただきたいと思います。

A番目として「セグメント分析の観点に立てば、産業経済分野の政策評価に役立てることができる」という様な事を言っておりますが、これはまあ行政評価、事務事業評価の中で積み重ねて頂いたものを、政策面の評価として我々と市民が見やすい形で発表していただくことに役立つという意味であります。また、長く財務諸表の関係から言いますと予定貸借対照表、予定損益計算書、こういう事が言われてまいりました。先を読んだ経営的観点から見る財務諸表の活用ということも言われておりますけど、これはま、今言われました様な課題を克服した先にある。そういう事だと思いますので、この辺のところは指摘するだけで答弁は私の方から求めませんので、今後ともこの辺の経営観点からも活用していただきたいなということを申し添えておきます。今このことが議会が提唱する予算から決算へ連動するPDCAサイクルの好循環が生まれるという事も申し上げておりますけれども、今部長が@で言われましたような段階的な充実という事をお聞きしたわけですので、それを実行していただければ、こういったような好循環という形が生まれるのではないかと思っております。

Bの方に入りますが、こういった分析を重ねることによって、八次総後期計画へのワンステップとして利用いただきたいと思っておるんですが、Bとして最近支所地域の疲弊が目立つと言われている。市全体のりーディング産業の育成と支所地域の産業振興は、八次総の目指すところではあるが、支所地域ごとに策定するまちづくりの指針があってこそ支所地域の産業振興と考える。合併特例期間の総括という意味からも、地域ごと見直しを後期計画では図る必要があるのではないか。という様に(通告では)述べております。これは八次総の策定段階でも非常に痛感した事ではありますが、合併特例期間の10年を(見越して)発表した配分方法等ございましたが、本当に地域振興に、地域の根本の立て直しに役立っているのかという事を、我々が見ましてもそれから地域別市民意見交換会でも非常に言われます。あの私達の地域としてはもっと自立していきたいんだと、だけどもそうした指針がない限り役所と連動した所謂支所と連動した地域振興に、なかなか入っていけないんだと。どちらかというとジレンマという苦情を我々はよく聞いてまいります。そういったところがこういうところに現れるのではないかと思います。あの支所地域の産業振興というのは大変大事な観点ではないかと思っております。先ほど申し上げました、市全体のりーディング産業の育成というのは、冒頭で申しあげました高山市の発展があってこその飛騨地域の全体の発展につながるという様な意味からいっても大事な観点で、じゃあ高山市そのものを全体を見直してみた時に、支所地域には別の指針というものは必要なのではないかと思っております。
 この点を後期計画ではもう一度見直していく、そうした地域計画という様なものを産業分野でも作る必要がないのか、という事を問いかけております。その辺のところを少しお聞かせ頂きたいと思います。

田中企画部長) 昨日来からたびたびご案内になっておりますけど、平成31年度には今、仰った8次総計画の見直しの時期が来ているということで、次年度30年度にはその為の調査と診断をしていく必要があると思っています。その際には議員今ご指摘になりました様に、計画の中で地域のあり方であるとか地域の特性をどう位置付けていくかという事は、見直しの重要なポイントであるというふうに捉えておりまして、父利用や都市施策を司る都市計画などとか、あるいは産業振興を司る産業振興計画ともそのあたりの整合性を図る必要性があると考えますし、又各計画の役割についいてそういったことを視点にした中で適切な対応に努めてまいります。

中田清介)今、少し触れていただきましたけれど、大事な観点ではないかと思っております。総合計画というのは、ただ上位計画であるからといってそれを金科玉条のように守るだけではなくて、その時々によって方向転換をしたり、必要なものは付け加えて余分なものは除去するといった、そういった見直し作業が必要ですので、ぜひその辺のところは怠りのない様進めていっていただきたいと思います。
 私ども(議会)の役まわりとして少し読ませていただきましたけど、成果の検証という事が我々議会の大きな役割だというふうに言われております。総合計画という体系から言いますと、「地域は本当に良くなったのか」とか、財務の方では「財務は何が原因で悪化をしなくて財務は好調であるか」という事を我々は検証をしていく。それからもう一つ大事なところは「資産形成にかかわる継承はうまくいっているのか、資産形成のための借り入れ、こうしたものが順調にいって借りすぎでないのかな」、(そういった)という様なところをチェックするのが、我々の3つの大きな役割であると言われておりますけど、そういう意味では支所地域の産業振興、大変大事な部分ではないかと思っております。

Cとして支所地域の産業振興には行政内分権を図り、支所と支所長の権限を組み立て直す必要がある。合併後の支所の再編もかつて言われたことであるが、支所(を)存続の方針であるなら責任ある仕事を担ってもらうのが筋であり、今後の行革の方向でもあると考える。支所地域の地域系座循環を産業振興で図る必要性を感じているが、見解は。として質問をしております。今言ったようなところでありますが、地域内分権「内部改革の基本と実践」という様な本を読みましたが、内部改革一つをとってみましても予算編成改革という事が言われます。予算お大本を決めるのは首長、市長。高山でいえば国島市長をはじめとする幹部、但しその反対給付として地域内分権の充実という事で、働いてもらえる皆さんから見た予算編成改革という事が言われております。これは係長のベース、係長の目線で予算要望を聞けという考え方ですが、マ、私は今、高山市の場合それが一番必要なのは支所と市首長の権限のところに現れているのではないかと思います。先ほど言いました我々の市民意見交換会では、本当に連動してやりたいんだけども、自分たちのやりたい方向性と支所が持つ支所の役割を組み立てるという方向性がうまくマッチングしてないんじゃないかという様な指摘を受けてまいりますので、その辺のところは予算編成改革も含めて、支所長の権限というものを見直す必要性がないのかと思っています。支所にしかできない仕事というものがあります。これは皆さんよく分かってお見えになると思います。道路延長の問題とかその付随する権利変換の問題とか、長年培った経験とその情報蓄積でしか解決してやれないそういう問題が支所には横たわっておりますので、そうしたものを分権的に、とにかく優先的に仕事をしてもらう分権、行政内分権の方法で支所に片付けてもらう仕事として分関する方法があるんじゃないかと思いますが、その辺のところは産業振興にも絡みますけど、支所のあり方という問題での見解をもう一度伺っておきたいと思います。

清水総務部長) 支所地域の産業振興政策につきましては、それぞれの支所地域の基盤産業化が中心となって、周りの整備や商工観光部などの関係部署と連携しながら、市が主体となって地域とともに取り組んでいくという事が重要だと考えております。支所地域においては地域産業の活性化に向けました様々の取り組みを、地域の方々と一緒になっいぇやっているところではございますが、先保議員申されました地域経済循環を地域の中で試行していくという様な統一性を十分考えながら対応をしていく必要性があると考えております。産業振興を含めた公共サービスをどんなふうに提供していくのか、どんな組織が一番良いのか、権限のありかたどうしたらよいのかという様な事は、政策に連動してこれまでも対応していくという様なお話をさせて頂いていますけれども、支所地域の住民の方々にとってどんな行政サービス、行政の方法が最適なのかという様な視点に立って、本庁と支所の役割分担を含めて、支所機能の全てあるいは支所長について検討して参りたいと考えています。

中田清介) 何遍かこの課題については質問をしておりますのでこれ以上は多くを言いませんけど、やはり支所が遠くなってしまった。寄り添ってくれる人間が少なくなってしまったという様な現場の声を聴きますと、やっぱり頼られるところと頼ってもらうところの方向性を、少し行政内分権で付けてやったほうが良いんじゃないかと思います。支所は今後とも残すという方向で今来ておりますから、かつてあったような方面別支所に収れんするという方向性にないわけですから、そうすればやはり仕事を任せる、それから人的資源としてもそれを任せられるような人数配分を付けるという様な方向にも、方向性を変えられたらいいんじゃないかと思います。そこには権限と予算という様なものがついて回りますので、決断をしていただかねばならないと思いますが、これは我々が聞く意見ばかりではなく、市長が出かけられる意見交換でも必ず出るんじゃないかと思います。これはやっぱりある会場へ行きました時に、谷村議員の方から出ましたけど「伴走型支援」、最初から最後まで寄り添いながら走る。市民の皆さんの感じておられることに対する伴走型支援という事は、非常に必要なんじゃないかと思っています。今必要なのはそうした事で地域を見守ってやる、そのやる気と自分たちの使命感。そういうものが、少し市民に伝わるように組み立て直していただきたいなと思っております。

 D番目として後期計画への課題と考えるのが組織改革の必要性である。産業経済政策のヘッドクォーターとしての位置づけを明確にするためには、海外戦略部門の統合等組織再編と、腰を落ち着けた調査研究と政策立案の必要性を痛感する。これが一つ。また、都市計画部門の政策的見地からは、まちづくりのヘッドクォーターとしての位置づけが必要であり、観光まちづくりの視点から必要なんだという事を今先ほど述べましたが、そういうところで観光まちづくりの視点からは文化政策、商業政策と都市計画の連動が必要であると言われている事であります。駅周辺整備などを見ても都市経営の観点からの判断ができる戦略が求められていると痛感します。その戦略的見地からも組織再編が望まれるのではないか。というふうに通告いたしております。目指すところは観光まちづくり一つ、経済産業分野を二つに分ける必要はない。屋上屋を重ねるよりも一つに統合しながらその方向性をきちんと組み立てる方が良いのではないか。そういうふうに痛感をしているところです。
 よく3市1村を統合しての飛騨、連動した観光振興という事が言われます。それならばなぜDMOが3市1村で立ち上げられないんだ。駅周辺整備ここまで進んできて(高山)駅が完成するその暁に、DMOによる観光案内所、充実という方向性ならばそうした考え方が色濃く出せるんじゃないか。これは地域に限った私どもだけの観点からではなく、地域全体でそうしたものも進める。その中に高山市独自の政策もある。こうした事(を)どうして話し合えないんだという様な思いがしております。これは9月議会でも申し上げました、内部の気付きや振り返ってみる(という機運が役所内部にあれば)、十分行政の中で吸い上げてそれを政策として打ち出す必要性、こういうところにもつながる問題だと思いますが、組織改革という事ですべて解決するわけではありませんが、一つの方法としてそうした縦の流れを重視しながら横の広がりを付ける。それは先ほども議論になりました、副市長2人制への移行という様な事へもつながってくるかもしれません。ですけれどもそうした観点でのものの見方を、少し役所の中で広めていく努力も必要じゃないかと思っています。これについての見解を伺います。

国島市長) 組織再編等についてのご示唆をいただきました。特に腰を落ち着けた調査研究、政策立案の必要性を痛感するという部分ついては全く同感であります。今我々も走りながら考えている部分が非常に多くございます。これはまあ時代の流れになかなか即応していくために、いろんな面で足らない部分が多いのかもしれませんが、そういう意味においては学的な知識や識見を活用しながらも、やはりきちっと職員が腰を落ち着けてそして将来を見越した政策立案に気づき、そういう体制それは一つの部門だけにとらわら(れ)ず全体的な視野の中で、それぞれの分野が考えていくことが必要なんだと、全くそのとおりとと思っております。その為に組織の改編という事が必要となれば、ま、必要であろうとは思いますけれども、これまでもお答えしているように慎重に再編については考えていきたいというふうに、今方向を進めようとしているところでございます。
 合わせまして支所と本庁という役割の関係でござますけども、きちんと検証していかなければならんだろうと思っています。合わせてそこに担当する支所長と(担当)部長の権限はどうなのだという事、そういう役割の検証というのは進めなかったのかもしれません。それはやらせてもらいたいと思います。合わせて行政内部と外郭団体との役割検証というのも、これは同様にしなきゃならんのじゃないかと思います。行政内部だけを変えてみても、やはりそれと実際に支所とそこで活躍していただける市民の皆さんの連携がうまくいかなきゃいけないというふうに思っています。すべてに関しまして、今日いただきましたご示唆に我々も真剣に対応して参りたい、そういうふうに考えているとことでございます。

中田清介) 今お答えいただきましたような方策、必要ではないかと思います。少し専門的分野では非常に皆さん方間違っておられない方向性を向いておられる。但し横が見えてない、そういうところではないかと思います。総合的な視野を広くするような方策というのはどういうところにあるのか、そこを整えてやれるのは市長、副市長あなた方しかいない。
 そういう感じでの再編というものは必要だろうと思います。

それから今、外郭団体のことも言われました。外郭団体もそうでありますし、3セクの問題もそうだと思います。この辺のところの整理が今後の公共施設の統廃合みたいなものに関わってくるという事になりますので、その辺のところ幅広くとられていただきまして今後の方策の中に盛り込んでもらいたいなと思います。

2番目として水道事業の抱える今後の課題について、というふうに通告いたしております。ご存知のように、下水道事業の企業会計化という非常に大きな節目を迎えることになった高山市ですが、これからの問題として非常に大きな関心を呼ぶのじゃないかと思っております。振り返ってみますと2008年下水道事業の料金改定という問題がありました。これは国の繰り出し金に関わる改革に伴って、我々が迫られた一つの問題でしたが、その時議論したもとのなかに、一つ経費回収率という問題がありました。非常に経費回収率が低いという特別会計の中で、どんなことが問題となるのかという事を議論した、そういう覚えがあります。下水道事業会計の特徴として、イニシャルコスト(が)非常にかかる。ですから歳入における繰り出し金の割合が非常に大きい。約50%ある。それから歳出の面ではイニシャルコストの大きさから起債償還部分が約半分を占めている。そういう特殊な事業形態を伴う問題の対策という事になりますと、非常に今後問題は大きくなろうと考えております。
 合併に伴う水道料金等の調整では、周辺部では水道料(金)の値上げという形で支所地域の皆さんにはのんで(受け入れて)いただきました。その反対給付として下水道事業会計では規模の拡大可という利点を活用しての、下水道料金の少し軽減化というところが合併の段階ではありました。但し、こんどはそれよりも大きな改革になるというふうに思っております。(通告の)@番としてこのように申し上げております。「平成32年からの下水道事業の企業会計への移行が迫っている。残された時間はあと2年で、大きな転換点となり、より一層のPPPやPFIの議論となるものと考える。国では水道事業全般につき事業運営権の付与についての議論も始まっており、自前のファイナンスの道を拓くものとされているが」、という事を通告しております。自前のファイナンスという事は、大変な思いがする問題ではないかと思っています。これまで役所に頼り切っておるというところから一本立ちしろという事が迫られているわけですから、その辺のところ少し見解を伺っておきたいというふうに思います。

村田水道部長) 私どもも企業会計への移行は、下水道事業経営における大きな節目であると考えております。昨年度は移行計画を策定しまして、今年度から資産調査に着手するなど鋭意計画に沿って作業を進めているところでございます。
 まず経営の見込みのご質問でございますが、これにつきましては本年2月に出させていただきました経営戦略におきまして、今後経営を維持していくためには、一定の料金収入や繰入金の確保が必要であることを決めさせていただいております。
 現在実施しております資産調査によりまして、償却資産の把握ができた段階で財政計画を見直して移行後の経営戦略を新たに策定する中で収入への影響を考慮しながらそれらの取り扱いについては十分に検討して参りたいと考えております。また、民間活力の導入につきましては、自前のファイナンスへの道と表現をしておられますPPP、PFIによる民間資金の利用であるとか、事業運営権の付与で事業収益を民間事業者が効果的に活用することは、民間の新たな業務の開拓でありますとか、行政負担を軽減し将来的な経営の安定化に寄与する重要な施策であると捉えております。今後は企業会計移行の次の段階となりますが、国の検討支援制度の活用でありますとか他市の事例を参考といたしまして、導入について研究して参ります

中田清介) 非常に困難は伴いますし、長い時間をかけて段階的に進んでいただく問題ではないかと思っております。すべてが自前で解決できるわけでもなく、国の助成策等十分に検討されて高山市に導入していただきたいと思っていますが、基本的にはこれまで手厚く下水道事業そのものを見守ってきたけれども、国ははっきり自前でやれよと言っているにすぎませんので、これからは料金体系そのものの考え方を変えなければならないじゃないかなと思っております。(上)水道料金に加算した料金体系というのがどこまで通用するのか、そんなことも今後(市民の)皆さんのもとで検討していってもらいたい事の一つではないかと思っています。

二番目は上水道事業の関係として提案をさせて頂いております。Aとして「市は指定管理制度による上水道事業の運営を行っているが、その業務拡大や包括委託への転換なども言われて久しい。しかし未だ実現に至っていない。全国的には性能発注方式による包括委託やコンセッション方式の導入なども議論になっているが、今後の市の方針は」という事を言っておりますが、上水道、指定管理SPCの方もいろいろ動いてくれているようです。自分たちが受けれる範囲はどういうところにあるのか、包括委託という方法は本当に導入ができるのかと。指定管理という枠を乗り越えて次の段階に進めるのかという事が言われておりますが、非常に難しい選択を迫られるという様な問題になっているのではないかと思ってます。一つには、イコールパートナーとして市の担当部門は、そうした部門への呼び水といいますかその誘導策、本当につけてやれるのか、という様な思いがしています。包括委託一つとりましても指定管理と違う面を持っています。特に性能発注方式になりますと、結果佳ければあなた達はどんなことしても許されるんだという様な方式でありますので、そういう事が本当に水道事業者を始めとするそういう人たちを育てる方法になりうるのか、という議論も内部ではされているのではないかと思いますが、現状でこれを乗り越えていこうとする気でいるのか、本当にやらせるつもりなのか、本当にやってもらいたいのか、その辺のところを、お聞きをしておきたいと思います。

村田水道部長) 指定管理者制度でございますが、現在平成18年の導入から12年間事故もなく安定的に管理を行っていただいています。現在は配水池を境に指定管理者と行政が管理を分担しているという事で、事案発生時にその都度連絡調整が必要であったりとか、あと双方に水道法上の技術管理者の配備が必要であるなどの、責任の一本化という点で課題があるというふうに考えております。
 その為に平成31年度からの第4次委託に於きまして、委託範囲を水道施設全体の包括管理に拡大する方向性をもって、指定管理者の意見も参考にしながら検討を進めているといったところでございます。という事でまた人口減に伴なって集金収入の減が見込まれるといった将来の経営環境を考えますと、PFIやコンセッション等といったような経営に民間活力を導入するといったことが、市民、行政、管理事業者の3者それぞれにメリットが享受できる仕組みを構築するといったことが重要であると考えております。管理範囲の拡大といったことに対して、民間事業者にもメリットがあるような方策がとれないかという事は真剣に考えていきたいと思っています。経営戦略におきましてもそういった事は施策に挙げておりますので、先ほどの回答と一緒になりますが今、後の国の検討支援制度でありますとか他市の導入事例などを研究して、その方策を決めていきたいと考えております。

中田清介) 問題点は、この先見込めるのは料金収入減である、その一点にある。これを乗り越えるためには何が必要なのか。それを乗り越える方策としての民間資金の導入であるとかいろんな方策が言われるのですが、これまで内部留保資金の確保できる上水道事業の企業のもとでは、再投資が自前の稼ぎの中から出せたという事が、一つの大きな水道事業維持のための大事な要素やったわけ。それが料金収入減しか見込めないという中では、今後よっぽど考えて頂かないと企業会計としての立ち位置は変わってくるのではないか、そういうふうに思っています。ですから、そのこと故のPPPでありPFIであるという事をご理解をいただいて、庁内一体となって役所がその総力を挙げてその可能性はどうしたらいいのかという事を考えていただきたいなと思います。(上)水道事業会計これまで好循環でやってこれたのは、内部留保資金の再投資というその経営循環があるおかげでこれまで発展してこれたという事が見込めなくなる。そのやっぱりその辺のところをきちんと把握して進んでいっていただきたいなというふうに思います。心配するのはその一点なんです。公の税金を使っての再投資の問題、深く入りますと今日は時間がありませんので入りませんが、
 この上水道事業会計ではそのことだけお願いしておきたいなと思います。

三番目として上水道事業における耐震化は、現在も着々と推進されているところではあるが、心配な点は昭和25年の高山市上水道事業開始に際し掘削された若宮隧道の問題である。当時手掘りで掘りすすめられたと聞きますが、その隧道はそのまま現在に至っているというふうに聞いております。何らその後内部の補修とか点検あまりされていないと聞いておりますが、大変なことですね昭和25年当時、手掘りであの岩盤をくりぬいて隧道を作っていただいた。まあ非常に(その功績は)多とするところではありますし、あの隧道がなければ宮水源からの自然流下という事が実現できなかったという事を思えば、大変なご努力をいただいた過去の先人たちのご苦労を多とするものでありますが、やはりもう60年以上経ってしまっている。何らかの手あてが必要である。新しくもう一本掘るという様な事も言われます。但し掘らなければあそこを手当てするしかない。そういうふうに思いますけど、その辺の見解だけお聞きしておきます。

村田水道部長) 若宮隧道でございますが、宮水源池からのその水流を担う管路として重要な施設でございます。議員おっしゃいますように手掘りで掘られたものでございますが、しかしながらこれまでは隧道を効果的に補強・補修する工法がなかったことで、創設時のままで現在まで使用しているとなっております。近年推進工法によります新たな隧道実施でありますとか、2次製品を用いた効果的な補強・補修工法が出てきたという事で、今年度宮導水路耐震化計画策定業務を発注しております。その中で基本調査それから概略設計を実施しているところでございます。来年度には対策工法の方針を決定をしまして、早期に事業化を図ってまいりたいと思っております。

中田清介) 今、少し準備が進んでいるという状況をお聞きしまして、安心しております。あそこは日本の国土形成上から言えば由比・興津間の東海道本線、東海道新幹線、国道一号線それから東名高速(道)が集中するような根元であります。あそこを押さえられたら、高山市の水道事業の根幹が損なわれるという様なポイントでありますので、ぜひ早急に結論を出していただいて、今の様な工法が開発されているという事も聞いておりますので、最適な方法で少し手当てをしていただければありがたいかなと思います。

 今回少し支所地域の事も含めまして、2点について質問いたしましたけれども、公会計の改革というのは少し役所の皆さんの目線を変えろと、働き方を変えろと、そういう事ではないかと思っております。その辺のところを少し内部的にも検証と、先ほど市長も言われました10年間の合併特例期間の検証、先ずそうしたところを「気づき」、「振り返り」、「改善点」そうしたところを見直していただいて、後期の計画にスムーズに繋げていっていただきたいと思います。以上で私の一般質問を終わります。