平成16年9月議会:清介の一般質問
私的な反訳による速報です。正確には議事録によりご確認下さい。尚一問一答方式で掲載致しております。
質問の背景と要点
・合併後の総合計画の中で、今後は新たな将来像が必要とされるのではないか。人口問題をはじめとして全てがダウンサイジングの傾向にあり、現実と計画が乖離する事態も想定されるが、総合計画策定の方針と合併まちづくり計画で示された見解等との関連について、どのように位置づけてコントロールして行くのか。
・水路調査後の整備方針は?
通告内容
1.高山市第七次総合計画の方針について
   (ア)将来都市像について
   (イ)合併まちづくり計画との関連について 
2.水路調査と融雪溝の進捗状況について 
中田清介)
 通告に従い質問させて頂きます。
 9月議会一般質問の初日でありますが、私達にとって今9月議会は平成17年2月1日と間近に迫った私たちの合併に対する最後の確認・検証の時でもあ  ると認識しております。
 多くの質問がこの問題で通告されておりますが、今朝ほども行政組織と職員体制、行政評価など今後の執行体制と行政課題に対する問題が取り上げられております。それぞれについて理事者の見解が述べられております。
 今回私達の合併については、議論の積み重ねの中で細かな点まで検証を加えた合意事項の積み上げがなされ、合併調印まで進んできたと認識しております。
 その反面、支所をバックアップする骨太な政策等については解釈の問題も出てきているようであります。産みの苦しみと言った局面かとも感じますが、担当職員の皆様の更なる努力、市長・助役各幹部の皆様の更なる努力をお願いしたいと思っております。
 合併を楽観視も悲観視もしておりませんが、ひとたび合併すれば半世紀は続くのが合併問題であります。これまでも言われていることではありますが、合併は目的ではなく地域を再生し足腰の強い自治体を作る構造改革の手段であります。
 高齢化が進む中での人口減社会が間近に迫っております。これににどう対応していくか、まさに日本の社会・経済構造が縮小していくダウンサイジングの中で、成長至上主義は自治体にとって望むべくもなく、何に「豊かさ」を求めてまちづくりを進めていくのかの選択の時であり、様々な改革を通しての現実対応が迫られていると言えるのではないでしょうか。
  「合併を機に改革すべきは何か」を検証することは、私達議会と議員にとって合併へ向けての課題であったはずであり、その意味では受身に終始することなく、課題を求めて行動する議員像が求められていると感じております。行政とともに着実にその歩を進めるとともに、自ら実践を通しての改革に一歩踏み出す決意が必要であり、その思いを新たにしているところであります。
  さて、今回総合計画について取り上げております。
 合併と軌を一にして策定される総合計画の位置づけについて、少し見解を伺っておきたいと思います。
 地方自治法第2条4項において「市町村は議会の議決を経てその地域における総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想を定め、これに即して行うようにしなければならない」と規定しています。又新市建設計画は市町村の合併の特例に関する法律第5条にもとづき作成されるもので、法律の根拠を異にしているものであり、イコールではあり得ないものとされております。
 しかしながら基本構想・基本計画は新市建設計画事業をベースとして策定すべきものであるとされております。その理由は新市建設計画は国・県との事前協議を通じて合併特例債などの財源の担保を持った計画であり、これを基本から逸脱することは、他に財源の見込みがない場合には将来の計画財源の裏付けを欠いたものとなり、実効性を欠いたものとなるおそれがあるからであるとの見解も述べられています。
 この面に於いて私達1市9町村の合併協議において示された見解は、「総合計画の基本構想・基本計画を策定する場合は、建設計画を尊重し、その趣旨・内容等を反映する形で策定する。」と発表されております。まさに両者の位置づけについての見解が示されております。
 ただ、私達の合併における新市建設計画たる「まちづくり計画」においては、その財政計画の取り扱いが問題となった経緯があります。
 合併協議会においてはその際この問題に対しては、「行政改革の推進・コスト縮減・ローリングによる見直しを含めて、健全財政を堅持していく方針である」 と意思表示されております。
 私はそうした方針を是とする立場ではありますが、今後合併の10年間新市建設計画の中にこうした見解も包含して策定される総合計画においては、「まちづくり計画」策定子の情勢変化や、その前提となる条件も変化してきており ます。どのようにコントロールされるのか、又その際従来からの策定手法・検証手法で進めるだけでよいのか懸念するものです。まちづくりの目標としての策定は是としても、新たな視点での計画実現へのものさしや指標と言ったものも必要でないかと懸念するものであります。
 そうした思いも含め2点取り上げております。
 はじめに将来都市像について伺います。
 これまでの総合計画の変遷を見てみますと「産業観光都市」を標榜されたのが、昭和51年度からの第2次総合計画でありました。又平成8年度からの第6次総においては「伝統的文化都市」を標榜されて現在に至っております。
 今回は合併後に市域が広がり、市の特徴等も従来とは変わってまいります。
 又、先ほども申し上げた社会経済状況の変化の中にあっては、成熟社会にどう対応し何に「豊かさ」を求めてまちづくりを進めていくかの視点が重要視されてくるのではないかと考えます。
 その上で地域の活性化に資する産業振興と絡めて向こう10年間の目指す都市像を描いていく必要があると考えていますが、現状でのお考えを伺っておきたいと思います。
 2点目として、合併まちづくり計画との関連の問題であります。
 先ほど申し上げましたように今回の総合計画策定に当たっては 「合併まちづくり計画を尊重し、その趣旨・内容等を反映する形で策定する。」とされておりますが、現状は土野市長がたびたび申されているとおり、その将来はバラ色でなくむしろ痛みを分かち合うと言った面を強調しなければならない局面が出てくると思っております。
 人口問題をはじめとして全てがダウンサイジングの傾向にあり、その視点でも物事を捉えていかないと現実と計画が乖離する事にならないかと危惧しております。
 将来計画には夢や想いが盛り込まれることも必要であり、すべてをマイナス指標で捉えることを是とするものではありませんが、今回の合併後の姿を示す総合計画のあり方としては、今までと同じようなあり方が適切なのかどうか疑問の残るところでもあります。寄って立つ関連指標が現実を見据えたものであることは必須条件でもあります。そうした点も考えると合併関連の優遇策はありますが、今後の市政運営を考える中にあっては、今まで以上に限られた財源と資源の中で市民満足度の高い行政運営が望まれるものと確信しております。
 そうした点において、総合計画策定の方針と合併まちづくり計画で示された見解等との関連について、時点修正などの考えも含めてどのように位置づけて  コントロールして行かれるのか伺いたいと思います。
打保企画管理部参事)
 高山市第7次総合計画の方針についてのご質問のうち、将来都市像について まずお答えします。
 高山市は、平成17年度を目標年次とする基本構想に基づき、平成13年度から17年度を計画期間とする第6次総合計画後期基本計画を定め、「緑と歴史の香りに包まれた住みやすく活力あふれる伝統的文化都市「飛騨高山」をめざして、様々な施設を積極的にすすめてまいりましたが目標年次を前にして、少子高齢化の進行、長期にわたるデフレ不況、国・地方の財政状況の悪化1市9町村による市町村合併などあ他らしい地方の時代への転換が求められ、対応すべき新たな課題が生じてきました。
  このため、現在の基本計画の計画期間を1年間残してはおるものの、こうした時代の流れに対応し、合併後における新しいまちづくりに意欲的に取り組むため、飛騨地域合併協議会が策定いたしました高山市合併まちづくり計画におけるまちづくりの基本方針を尊重しながら、新たな総合計画(第7次総合計画)を平成16年度に策定することとし、現在その作業を行っているところであり  ます。
 将来都市像につきましても、現在、変更も含め検討中ではありますが、合併後のまちづくりにおきましては、市民の皆様の生活の安定と向上のため、市域全体の一体性の早期確保と均衡ある発展に配慮をいたしながら、新市が有することとなる奥飛騨温泉郷などの温泉資源、乗鞍岳・御岳など北アルプスのすぐれた山岳・森林景観、高山祭りなどの伝統文化、伝統芸能、食文化など、魅力ある自然景観やすばらしい歴史文化活かしながら、「にぎわい」と「うるおい」のなかで「豊かな心」を持ち、安心して快適に暮らせる誰にもやさしいまちづくりに取り組む必要があると考えております。
 つぎに「合併まちづくり計画との関連」について、お答えをいたします。
 7次総合計画の策定にあたりましては、高山市合併まちづくり計画におけるまちづくりの基本方針を尊重し、整合性を図りながら策定することとしております。
 合併まちづくり計画におきましては、今後実施する事業や今後の財政計画を 示ししていることろでありますがすが、その後の情勢の変化などを踏まえ、総合計画の策定の中で再度、事業内容、事業実施年度、事業費などについて町村の意向を踏まえながら検討を行っているところであります。
 ご指摘のように、人口構造や経済活動が成熟化する中で、今後のまちづくりにつきましては限られた財源のなかで最大の効果が発揮できるようなまちづくりをすすめる必要があります。このため、行政改革の推進、コスト縮減、事務事業評価制度の活用による事務事業の見直しなどを積極的にすすめ、健全で効率的な行財政運営に努めて参りたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

中田清介)
 それぞれお答えいただきました。将来都市像の問題につきましては、大変難しい問題だと思っております。今お答えいただきましたように、変更も含め検討中とのことでありますので、新たな将来像が必要とされるんだということであると感じております。お答えの中にありました賑わい、潤い、豊かな心、安心、快適といったところが今後の高山市が向かう方向性のキーワードになるというふうに感じさせていただきましたが、新市が一体となってまちづくりに取り組むことのできる目標としての将来都市像をぜひよく熟慮されて、発表していただき、私達もかかわる中で、その方向性を定めていきたいというふうに思っております。
 2点目の合併まちづくり計画との関連についてでありますが、総合計画策定の中でも再度限られた財源の有効活用を図っていくんだという答弁であったと思っております。今までは高山市の市政運営については、行革の推進、コスト縮減とあわせて、実施計画、中期財政計画に基づくローリング、これにおいて時点修正される中で、私は健全財政が維持されてきたというふうに高く評価しております。今回合併を機に、これに加えて新たに事務事業評価の視点も入れながら調整を図っていくとの方針であるというふうにお聞きいたしました。
 今朝ほども小井戸議員が行政評価、事務事業評価についてお尋ねでございましたけれども、こうしたことが限りある資源の中で市民の満足度を高める行政運営の1つのステップアップであるというふうに私は評価をしたいというふうに思っております。
 ただ、合併という局面においては、編入方式であっても高山市の制度や仕組みを踏襲するだけではうまくいかない面も多々あるというふうに感じております。執行にかかわる意識レベルの統一をこれからどう図っていくのかという面も前にも述べましたけれども、出てくる大きな問題であるというふうに考えております。そうした点においては、今申されましたような評価の視点を入れるとともに、目標として揚げた事業の達成度を検証するシステム、こうしたものも今後重要度を増してくるのではないかというふうに思っております。
 総合計画を策定される中で、基本計画の中にそうした達成度の物差し、尺度といったようなものを取り入れながら、うまく市民満足度を高めるための検証システムを構築されております他の自治体もあるわけでございます。そうしたこともこれから内部の検証だけでなく、外部の評価をきちんと受け止める、そうした行政運営へ一歩進むために必要なシステムであるというふうに思っておりますので、今後こうした点も考慮に入れていただきながら、総合計画を作成していただきたいというふうに思っております。
 少し、前々回の質問等からくどく行政執行に当たる視点、コスト縮減への努力というようなことを訴えて参りましたけれども、今から一番必要なことは、やはりこうした内部の検証と外部の評価を結びつけて高山市の行政運営にとって今何が必要で、何をしばらく見送っていいのか、こうした政策の優先順位、こうしたものを位置付ける努力が必要ではなかということで質問を繰り返してまいりました。その中に市民の納得が得られる判断基準を確立すること、このことが大切だというふうに思っておりますので、今の事務事業評価、加えて達成度の評価、こういうものも今後市政の根幹に位置付けていかなければならないのではないかというふうに考えております。
 何にいたしましても、1市9町村、組織があったわけでございますので、行政レベルを早期に整えられまして、新市一体となったこうした体制整備に取り組まれ、立派な総合計画を作成していただくよう要望をしておきたいと思います。
次に、水路調査と融雪溝について通告をいたしております。
 私は、昨年6月議会でこの問題での質問をいたしております。その中で、水路調査の結果と即効性、継続事業としての融雪溝整備事業化への課題、箇所づけと優先順位について見解をただしておりますが、
 その中で、都市整備基盤整備部長は次のように答弁をされております。当時の6月議会の内容といたしまして、昨年度市街地を流れる水路については現況調査を実施いたしました。水路と側溝という2つの機能について、次のように御答弁されております。市街地を南北に流れる水路については一定の勾配もあり、水量があるものと認識をしている。東西路線については、国分寺通り以北でかなり難しい状況である。そうした上で、現在の水路は集中豪雨の雨水を排水するためのものであり、これを安易に用水路に切り替えるということは難しいと思われる。しかし、道路下の雨水管への流入量を調整するなど、さまざまな阻害要因を解決しながら水量の確保に努めていきたい。また、既存側溝の融雪溝への応用については、困難な課題はあるが、何とか底を深くしたり、幅を広げるなど改良を基本にして老朽化の程度、水量の確保、流末処理の有無など現在分析中。そして、その結果を踏まえ全体計画を策定して、基本基本的には下流域からの整備に努め、その中で今年度モデル路線を定めて、地域の皆様方の意見を反映しながら整備を進めてまいるという御答弁でありました。

 この問題は、議会においても重要度を持った問題でありますので、たくさんの議員の皆様これまでにも取り上げて見えます。まして建設委員会におかれましては、流雪溝の調査、過去何度も調査されましてこの度いろいろな意見を提出されているところであります。喫緊の例では、平成13年12月議会で取り上げられ都市整備部長より、平成14年度中に幹線水路の系統、水門、流量など調査すると、あわせて水量の確保や側溝改良の整備等、水に関する面的整備計画を立案し、対処するという答弁もございました。
 これを受けて、平成14年度議会建設委員会は継続調査をし、一定の報告をいたしておるものであります。それを受けましてその申し送りをする中で、平成15年度建設委員会においても取り上げられまして、継続調査をされたというのがここ両3年の経過であります。 その中で、平成16年2月19日、平成15年度建設委員会の継続調査終了後の委員会において、かなり突っ込んだ応答があったことを議事録で読ませていただいております。その中での都市基盤整備部長のお答えは、市街地全体の水の流れを検討した上で、側溝改良を含み検討中であるとの答弁があったというところが現在までの経過であります。いろいろお答えはいただいておりますけれども、問題はかなり輻輳しておるのかと考えます。一番ここでおっしゃっておる答弁の内容につきまして見てみますと、水の量、水量の確保が難しいのかと、そのようにも考えますが、現在におけるこの問題に対する進捗状況と担当課の見解をお伺いいたしたいというふうに思います。1回目の質問を終わります。
岡田都市基盤整備部長
 水路調査と流水溝の進捗状況についてお答えします。
 ただいま議員おっしゃいましたように平成14年度に水路調査を実施いたしまして、昨年の冬には、側溝にほうりこまれた雪の状況を調査いたしましたが、冬期間の河川は渇水期のため、全体的に側溝の水量確保が困難な状況でありました。

 また、下流域の側溝では、雪が詰まりあふれるといった状況が多く見受けられたところでございます。そこで、水量は期待できない中で、側溝の断面を大きくするとかすべてのコンクリートに蓋をするのではなくても雪対策に役立つ側溝整備を昨年度から実施してきたところでございます。
 路線といたしましては煥章館周辺の市道江名子大門線や七日町から岡本町にかけての市道雁川原線でございます。今年度もバリアフリー事業や側溝修繕工事のなかで一部計画をしておりまして、本町1号線本町本通の一本西側のとおりでございますが、あるいはふれあい会館付近の西町八軒町2号線といった路線でございます。
 今後に起きましても既存水路の改良を基本に、地域の皆様方の理解を戴きながら老朽化の著しい側溝から少しでも雪またじのしやすい水路への改良を実施していきたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。
中田清介)
 水路調査のことと流雪溝を含めて後答弁いただきました。後答弁の内容といたしましては、側溝改良を加える中で、水量の確保が難しい、そうした面で代替策をとっていくというような後答弁があったかと思います。
 私は、都市基盤整備部は、この流雪溝、融雪溝、水路調査を開始すると表明されたことを大変実は平成13年、あの当時それ以前にもいろいろな質問が繰り返される中で高くいたした覚えがあります。その視点は、まちの中のくらしをどう守っていくか、まちづくりの主たる担い手である都市基盤整備部がこうしたことのまちの中の暮らしを守るというところに一歩政策的に踏み込んで、これから高山市のまちを整えていくんだという表明であったというふうに思っております。
 確かに水利権の問題と、それから20年、30年前の高山と違った都市構造となった高山の中で、水路、側溝に漏れなく水を通すということの困難さはあると思っておりますけれども、もう少し、そうした都市基盤整備部のまちづくりという中に自分達を位置付ける努力がこれでいいのかというような思いをしております。
 近年教育委員会が主導するウォーキングシティ構想、福祉のまちづくり等々、盛んにまちづくりの視点での提案が市政の中に反映されながら、高山のまちをどう暮らしよいまちづくりへ導いていくのかというような提案がされております。私は都市整備部が担う役割、その中での政策、企画力、こうしたものが今試されておるのではないかというふうに思っております。

 いろいろ申される制約条件は、私は解除の対象でもあると、そういうふうに思っております。水の問題については、流水溝が難しければ融雪、消雪の考え方もあるというふうに伺ってもおりますけれども、最近発表されました国土交通省の環境行動計画、皆様も報道等でご存じでしょうけれども、この中には打ち水大作戦というようなものも入っております。ヒートアイランド対策という意味もありますけれども、大いにまちなみとまちづくりの視点がこうしたものを利用しながら高山のまちに位置付けていく、そうした努力がなぜ都市基盤整備部から出てこないのかという面で大変じくじたる思いをいたしております。
 今後、合併を現実のものと私たちが受けとめるとき、均衡ある発展、1つの合併の目標ではあります。しかし、その中で求心力をどこが受け持つのかという観点からいえば、やはり高山のまちづくり、現在までの観光を引っ張ってきたのも高山のまちづくり。今後も飛騨の観光を引っ張っていくのは高山のまちづくり如何。高山がそうした求心力を持って今後もまちづくりで飛騨の求心力となっていかなければならないことは明白であります。

 こうした点において、もう少し庁内体制の中でも調整力がきかないのか。風情あるまちなみを守り、親水性のある豊なまちを築くことによってリピーターをお迎えしながら、新高山市のいろいろな意味での経済的効果を高めて、高山市が中心となって今後のまちづくりを引っ張っていく、そういう気概が私は見られないような気がしてなりません。多くを望むのが私たちの本意ではありませんけれども、まちづくりという観点がこれからこれほど要求される合併というものも新高山市の広大さなるゆえではないかというふうに思っております。
 そうした面で、土野市長のお住まいになっている近辺も、やはり冬場の雪対策にこうした水の利用ということも切望されている地域であるというふうにも思っております。庁内体制のいろいろな問題もあると思いますけれども、私は一歩も二歩も踏み出していただきながら、高山市の根幹となる事業の中に今後位置付けていかなければ、今の観光300万人の体制は危ういというふうに思っております。これらを含めまして、土野市長のお考えも一度伺っておきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
土野市長
 水路流雪溝の問題、私ども調査をして何とかできないものかと私自信も期待をしておったところでございます。ただし現実の問題として非常に流水量が少ないということがございまして、新たな水源を確保することが河川法上難しいというようななかでどうできるかと、今実験的に煥章館の周囲の辺も側溝を少し幅広くしたりしてやったというのが現状でございます。
 今いろいろとご注意いただいた点も反省しているところでございます。ただ現実問題としてなかなか水の確保が難しい中ではありますけれども、良く見てみますと途中で水が落ちているところもかなりあるわけであります。そういうのももう一度見直しをして全体として、水の流れがよくなるようなことが出来ないかとか、それをまずベースにしてあと水路の整備をしていくことが大事でないか。もう一度そういう点も踏まえて対応が取れないかどうか私どもも努力していきたいと思っています。ただ、まあなかなか一気に行く話ではありませんのでその辺をご理解いただきたいとこのように思っているところでございます。

中田清介
 今、市長のお考えも伺いました。一気に整備が進むというような問題でないことはよくよく理解をいたしております。前にも言ったことでありますけれども、前の下水道整備のときに解釈の大きな転換がありまして、今、市長が申されましたように水を途中で落としておるところが随分ございます。そして、モデル事業を導入すると言われたときの気構えとして私どもが受け取ったのは流末処理、これは恐らく宮川なり江名子川なり、そうした河川の近くじゃなきゃ出来ないよということだというふうには思って受け止めた経緯もあります。そして、阿矢谷川からの幹線とか、いろいろ皆さんが調査をされる中にあっては、この辺はできそうにないかと思われるところもありますので、ぜひモデル事業としてできるところは一遍やってみたらいいじゃないか。そうした中で、地域の人たちの知恵が集まり、地域として地下水などが豊富であるところの提案はいまでも市にぶつけたいと思ってお見えになる皆さんもございます。ぜひこうした問題も全庁的に取り上げていただきまして、基盤整備の大きな、高山市の暮らしよいまちづくりに資する形で、是非地域住民の方々との語らいの場も早急に持たれたらいいんじゃないかというふうに思っております。そんなふうに考えておりますので、ぜひ今後そうした方向で、政策の方向性、調整をしていただきたいというふうに思います。以上で私の質問を終わります。

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